nao.の極上の鮨「くろ﨑 #15」
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- 2022/05/24(Tue) -
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![]() 何十年後にもそこにある真髄/くろ﨑 「何十年後も握っていたいと思う空間と伝統的な鮨。そこにある変わらない真髄」 そんなことを熱く語るのは、渋谷から南青山に移転した「くろ﨑」の店主・黒﨑 一希さん。住宅街の建ち並ぶ中に真新しい無機質なビルの地下2階に新しい店舗はあり、エレベーターで階下に降りると「ここはどこ?」というような錯覚を覚えるほどの極上の空間が現れます。旧店舗がモダンな数寄屋造りに対して、新店舗はカリスマ左官士の久住 章さんが手掛けた銀河みたい塗り壁が印象的で、木と石が織り成すシンプルを極めたかのような空間。席側だけが暗く、料理が供されるカウンターや黒﨑さんが立たれる付け場は明るいという拘りの照明にも注目です。 ![]() 金目鯛のしゃぶしゃぶ♡ 軽くしゃぶしゃぶにした金目鯛は余分な脂が抜けており、とても切りつけが分厚いので口の中での存在感が凄い。 ![]() 太刀魚の酒蒸し♡ 太刀魚を塩と酒だけで蒸したもの。身はホロホロとして、皮と身の境目にある脂がトロリとして美味しい。 ![]() 鮑の塩蒸し♡ 福岡県産の小型の鮑を塩と酒のみで蒸したもの。この時期は成長期である小型の鮑の方が香りがいいとのことで使い出したそうで、口に入れるとムチムチとした食感の中で咀嚼の度に香りが爆ぜるよう。 ![]() 子持ち槍烏賊♡ ここまで大きな子持ち槍烏賊は見たことがありません。胴体の中に2杯分の卵と下足も入れており、トロトロの卵の中で感じる儚い食感が素晴らしい。残った烏賊の身で出汁を取った濃厚な烏賊の煮つめの中で、柚子の香りが映えます。 ![]() 〆鯖♡ ここでくる〆鯖の握り。〆鯖の濃厚な味わいを楽しんでいると、追いかけるようにグッとくるシャリの旨味が実に美味しい。 ![]() 北寄貝♡♡ 味わったことのないようなとろける北寄貝。北寄貝が死なない程度に3種の貝から取った出汁をかけて裏側を火入れして、更に握る直前に炭で炙っているそうです。付いてる肝を食べて欲しいと言われるだけあって、甘味が口の中を駆け巡るようで素晴らしい。 ![]() 虎河豚の唐揚げ♡ とてもジューシーで、虎河豚そのものの旨味が強い。鮨店で供される揚げ物は実に美味しい。 ![]() 虎河豚の煮凝り 口に入れると、体温でとろけて上品な旨味が広がります。お酒によく合ういい肴。 ![]() 蛍烏賊♡ 水揚げしてすぐにスチームにかけたという富山県産の蛍烏賊。ただ炙っただけという蛍烏賊はワタがトロトロとして、旨味と香ばしさが口いっぱいに広がります。 ![]() 小鰭♡ 小鰭の旨味のアタックの後、グッとくる酸が口を洗い流します。 ![]() 車海老♡ 小鰭の酸味の後に車海老を出すことで、より車海老の甘味を感じさせる仕立てもよく考えられており、大きな車海老が純粋に美味しい。 ![]() 伊勢海老の茶碗蒸し♡ 蓋を開けると、コレを茶碗蒸しと呼んじゃうの?と言うほどの見た目と味わいの伊勢海老感が凄い。 ![]() 真子鰈♡ コースの中盤に白身という驚き。ガラスのような身とシャリの間にえんがわを忍ばせており、旨味を過剰させています。酢橘の爽やかな酸味が心地よい。 ![]() 馬糞雲丹♡ 北海道浜中産。瞬時にとける海苔にも驚きますが、余分な水分がないような雲丹の旨味と甘味に驚きます。 ![]() ![]() 大トロ♡ 静岡県沼津産釣りの141キロ。全ての鮪は脱水の為に漬けにしており、ジュースのように溶けるのではなく、ただただ旨味が濃縮して美味しい。 ![]() ![]() 赤身♡♡ 魚体変わって、宮城県気仙沼産大目の125キロ。ゼリーのように舌に吸い付くようで、口に入れた瞬間に華やぐ香りが素晴らしい。 ![]() 中トロ♡♡ 大トロと同じ魚体。大トロよりも旨味が更に濃縮して香り高く、シャリとの一体感が異次元のような感覚。 ![]() 車海老の頭 カリッと焼かれた先程の車海老の頭。香ばしく海老味噌もついており、いい肴です。 ![]() 喉黒♡ 皮目を炭火焼きしてから、酒をかけて蒸す喉黒は脂っぽくなく、確りと魚の旨味を味わえます。計算された水分量がものをいう焼魚系の握りは心打つ美味しさ。 ![]() 干瓢巻き♡ アツアツの干瓢を香り高い海苔で食べる。いつもながらに美味しく、モダンと思われがちな仕立てをキリッと〆る江戸前の矜持を感じられる一貫です。 ![]() 蜆・蛤・北寄貝の出汁 濃度、塩分共にとても美味しい。 ![]() 穴子(追加)♡ 珍しい兵庫県淡路産の穴子。小型でも丸々と太っており、舌に絡みつくようにとろける感じではなく、香り高い。穴子という魚を味わえる感じ。 ![]() トロたく巻(追加)♡ 中トロ・大トロを挽いて作られたトロたくは、まさに鮪のジュースのよう。 ![]() 玉♡ カステラとプリンを合わせたようなハイブリッド玉。黒糖焼酎のコクがちょっとオトナな味わい。 江波冨士子さんの可愛いグラスを始めとして、全ての器も新調しており、細部にも黒﨑親方の拘りが込められた新店舗を存分に堪能させていただきました。座る場所によって見方も変わるらしい久住 章さんの塗り壁がキラキラと輝き、まるで宇宙を背に握っているような黒﨑親方の姿がとても印象的でした。肝心の鮨ですが…九州地方を主とした食材は極上のものばかりで、唸るしかない味わい。酸の効いた鮨の後により甘味を感じるように『車海老』や『雲丹』を供する計算された仕立ても実に素晴らしい。私は毎月ではなく数ヶ月に一度くらいの訪問ですが、訪れる度に感じるクオリティの高さには驚くばかりです。 次回は夏頃。新店舗での夏の食材が楽しみです。47000
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