nao.のたまに行くならこんな店「鈴田式」
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- 2021/03/02(Tue) -
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![]() 麻布十番駅から5分とかからない立地にありながら、「ここは本当に麻布十番なの?」と疑いたくなるほどに昔ながらの住宅が立ち並ぶ中に溶け込んでいるお店。 「鈴田式」 ![]() 今夜はここに初訪問です。2019年にオープンしたこのお店の特徴は、なんと言っても薪を使って燻し焼くという新ジャンルの「薪和食」。木の温もりを感じる店内には檜のカウンターに6席あり、炎揺らめく薪窯が目を引きます。その薪窯の前に立つのは、店主の田代 秀人さん。料理はその時期の旬の食材を使ったおまかせコースのみで、予約時間ぴったりに始まるので遅刻は厳禁です。 今夜の献立 ![]() 雉の出汁 愛媛県産の雉から抽出した出汁で、まずはお腹を温めます。アタックから強い旨味がグッときて、スーッと消えるような後味が心地よい。 ![]() 炙りキンキのお造り♡ 北海道網走産の釣りキンキの皮を薪で炙ってから刺身の仕立て。口に入れると、カリッとした皮目の食感があり、身はジュワッと旨味がとろけます。 ![]() 椎茸の薪焼き♡ 岩手県の「ふくよ香」という品種の椎茸をシンプルに塩のみで薪焼き。薪焼きは初めて見ましたが、てっきり熾火で火入れをするのかと思っていたら、炎が立つ中に入れて焼き上げるというスタイルで驚きます。 供された椎茸を箸で持ち上げると、表面の汁が溢れて、薫香のような薪の香りとほんのりとした焦げの苦味が新しい。 ![]() ヒレステーキの飯蒸し♡♡ 兵庫県「太田牧場」の但馬牛のヒレ(テート)を使った飯蒸し。コレが目当てだったと言っても過言ではありません。チラリとしか火入れは見えなかったのですが、初めは炎から遠ざけてじっくりと火入れして、仕上げに激しく燃え盛る炎の中に入れる感じでしょうか。 ヒレ肉はかなりの厚みがあり、カリッとした表面に中心部は綺麗なロゼ色で、ふわりとした山椒の香りの中にシンプルな土佐醤油の味わいと赤身の旨味が強くて華やぎます。 ![]() 虎河豚の鍋 山口県産の天然虎河豚を使った鍋。河豚とはこんなにも食感があったのかと思うほどに弾むようなモッチリ感があります。出汁の味わいも濃厚ですが、旨味のみが強い。 ![]() 百合根 北海道産の熟成百合根に裏漉した虎河豚の白子をかけたもの。 白子の味わいに負けると思っていた百合根がまるで栗のようなどっしりとした甘味とホクホク感があり、美味しい。 ![]() 真鯛のお造り 鹿児島県産の天然真鯛を刺身にして、塩か紹興酒と梅干しを煮出したタレでいただきます。 咀嚼の度に甘味が溢れる真鯛は美味しく、特に特製のタレが美味しい。 ![]() 白甘鯛のお椀 愛媛県産の白甘鯛と白神山地の水で水出しした昆布出汁に削りたての鰹節を合わせたお椀。 やはりここでも白甘鯛の皮目を薪火で炙ることで、繊細な味わいの中にも個性を感じる味わいに仕上げています。 ![]() カイノミの手巻き♡ 赤身の旨味とサシのとろけ感を味わえるカイノミは口の中に入れると、瞬でなくなるような感じ。巻いている海苔も美味しくて、口の中での一体感が素晴らしい。 ![]() 聖護院蕪 箸でスッと切れる柔らかさの聖護院蕪は甘く、後から出汁の旨味が追いかけてくる感じ。シンプルな仕立ての料理がこれからの〆ものに対して、いい落とし所になっています。 ![]() ![]() 薪焼き喉黒の炊き込みご飯 〆は香りもご馳走な喉黒の炊き込みご飯。牛蒡・椎茸の炊き込みご飯に薪で焼き上げた喉黒を崩してながら混ぜ込むスタイルです。 牛蒡の香りがふわりとするご飯に喉黒の甘味のある旨味がたっぷりと溶け込んでおり、美味しい。 ![]() 虎河豚の雑炊 今夜は〆がもう一品できるそうで、先程の虎河豚の鍋の出汁を使った雑炊を追加。確りと出汁の味わいを感じられる仕立てで、真の〆ものとして丁度良い。 ![]() 燻製のアイスクリーム♡ 口に入れると、ふわりと薫香がして珍しい味わい。途中から味変でウイスキーをかけることで、ラムレーズンのような香りに変わります。 ![]() ![]() 焼き立て台湾カステラ♡ 甘い香りをたてながら焼き立てを見せて下さったのは、プルプルとふるえる台湾カステラ。ザラメとメープルシロップと共に、まるでカフェで供されるような盛り付けで供されます。 そのまま食べれば、ほんのりと甘い卵焼きのようで、メープルシロップをかけると一気にデザート感が増します。 ![]() 金萱茶 最後はミルクのような香りと味わいのある金萱茶でほっこりと。 初めて体験した「薪和食」ですが…炭火焼きにはない薫香が実に面白い。薪と言っても楢や椚など色々とあり、薫香も考えると更に選択肢が増え、食材との組み合わせも入れると無限のような可能性があるのではないでしょうか。しかしながら、和食の中には薫香がいらない料理も数多くあると思うので、「薪和食」としてどこまで個性を出すかが難しいと感じました。 個人的には『ヒレステーキの飯蒸し』を食べた時点でもう今夜の目的は達してしまった感があり、その後の料理も美味しいですが『ヒレステーキの飯蒸し』を超えるような華がなかった感じでしょうか。 新規客は2022年2月まで予約は取れず、来店した客でも2021年10月まで予約が取れないそう。薪の薫香はかなり狭い門から漂っているようです。37399 ![]()
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