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nao.のたまに行くならこんな店「CHIUnE」
- 2017/10/15(Sun) -
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「引き算の美しさ」

元々、日本にはこの思想が根付いています。例えば、華やかな調度品に囲まれた空間よりも、余計なものが何もない部屋に飾られた一輪の花に空間の美しさを感じる方も多いはずです。今回訪れたお店は、まさにそんな美しさを料理で表現されている「CHIUnE」です。

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余計なものが一切ない広めのカウンターは6席。夜は17:30〜と21:00〜の2回転し、メニューは25000円のお任せコースのみ。かなり高額の設定なれど、かなり先のまで予約でいっぱいだという。さて、初のイノベーティブ・フュージョン料理とは?


今夜の献立


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京甘鯛のロワイヤル
皮目をパリッと焼かれた京甘鯛を乗せた洋風の茶碗蒸し。茶碗蒸し自体の味もしっかりとしながらも、甘鯛の味わいもちゃんと感じられます。


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セップ茸の冷たいビーフン
奈良県産のセップ茸をビーフンで和えた冷菜。固めに茹でられたビーフンの食感とセップ茸の香りがとても心地よい。


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神戸牛のチョリソー
神戸牛で作ったチョリソーの下には、滑らかなジャガイモのソースとエキストラヴァージンオイル、上には生のマッシュルーム。
チョリソーを崩す際も、ちょっと力を入れないと崩れないくらいの弾力があり、味わいも肉本来の甘さを感じられて、美味しい。ジャガイモのソースも肉の旨味を引き立ています。


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白トリュフ入りコンソメスープ ♡♡
薄くスライスした白トリュフを入れた3種のハムから抽出した金色のコンソメスープ。自分で蓋を開けて、香りを楽しむ演出も素晴らしく、コンソメスープは雲一つない青空を彷彿させるようなクリアさで、身体に染み渡るような美味しさ。香りと味で恍惚させる素晴らしいスープ。


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喉黒の炭火焼き
高知産の喉黒を3日間寝かせて、全体的に脂を行き渡せたものを炭火焼きに。ソースは数種の貝からとった出汁にニンニクを加えてパンチを効かせています。ソースというか、クラムチャウダー的なスープです。
喉黒の脂に貝の風味がプラスされて、美味しい。欲を言うならば、ソース?スープ?を最後の一滴まで飲み干したかった。


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フランス リムーザン産 羊の炭火焼き
聞き慣れないフランス・リムーザン産の羊は、月齢が長いながらも臭みが少なく、味は確りしているのだそう。そんな羊を塊のまま炭火焼きした後、下にはナメコのソース、上に10年物の熟成赤酢ソースをかけて、供されます。
ナイフを入れるだけで分かる素晴らしく柔らかな肉質。そして、滴る脂の甘みと香りを邪魔しない仕上げ方は、素晴らしい。


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天城黒豚の郡上味噌漬け
この「CHIUnE」のスペシャリテらしい。丸い甘みのある岐阜県郡上地方独特の味噌を使い、バスク産の唐辛子とフルーツなどで2週間漬けこんだ黒豚を炭火焼きで。
炭火の香りを纏い、確りと漬けているはずなのにさほど味噌は感じず、なんといっても肉の脂の甘さを存分に堪能できる味わい。売っていたら、絶対に買いたい。


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黒鮑のメロッソ
メロッソ(おじや)にしても確りとした食感のある米は岐阜産の「龍の瞳」という粒の大きなものを使い、「爽屋 まつもと 守破離」で酒蒸しした黒鮑と炊き上げたもの。肝とバターで奥行きのあるメロッソに仕上げています。


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紹興酒アイス
特別なものは使わない。今日届いた牛乳と卵と紹興酒を使って、たった今出来上がったアイス。紹興酒はフワリと鼻を抜ける程度で、後味もいい。


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白茶
最後は中国茶の白茶。

素材と素材を積み上げて生み出す足し算や掛け算の料理が、洋食と思っていました。ですが、この「CHIUnE」の料理は、余計なものを削ぎ落とし、素材の味を邪魔しない最小限の味付けで、素材そのものを活かす。まさに、引き算の料理法。広いカウンターはシェフズテーブルにもなり、そこで仕上げられる盛り付けも極限にシンプル。「CHIUnE」の料理は、まるで短歌や俳句のような料理だと思います。短歌は31文字、俳句に至っては17文字の中に込められた想いは、余計な言葉を削り取った究極の想い。「CHIUnE」の料理も、そんな感じがするのです。

シェフの古田愉史さんは、岐阜のご出身。「私は岐阜の生まれなので、海よりは山の素材を使った料理が多いんですよ。今のところは(笑)」と仰っており、岐阜の郡上味噌を使っているのをみると、銀座に来られても確りと岐阜を愛してらっしゃるみたい。その思いは店名の「CHIUnE」からも伝わります。漢字では「千畝」と書くそうで、岐阜の方言で「棚田」という意味らしい。「棚田」は、山や丘などの斜面に階段状につくられた小さな田んぼのことで、私は生で見たことはありませんが、画像で見てもどこか安らぐような日本の原風景というとこでしょうか。空気や水、全てが違う東京は、古田シェフの目にはどう映っているのだろう?

次回は、来年の12月。ジビエもお得意とのことで、是非とも究極の鴨を食べてみたい。

CHIUnE
東京都中央区銀座1-22-12 マドリガル銀座 1F
03-6228-6928
イノベーティブ・フュージョン / 新富町駅銀座一丁目駅東銀座駅

夜総合点★★★★ 4.7



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