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nao.のたまに行くならこんな店 「aca1° #4」
- 2023/03/29(Wed) -
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2013年に京都で開業され、2020年に日本橋に移転された「aca1°」に再訪。店内に入ると林 友子さんと伊勢崎 競さんの作品が出迎えてくれ、そこを抜けて広がる欅の一枚板のカウンターからは、薪窯と炭場があるオープンキッチンで調理する店主・東 鉄雄さんをはじめとするスタッフらの姿をじっくりと見ることができます。


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真珠貝
真珠貝の貝柱を薪の火で炙り、大分県の生海胆を乗せて、泡状にした青海苔と生ハムから抽出したスープをかけて。
真珠貝の貝柱は小粒ながらもザクザクと小気味良い食感があり、濃厚な海胆の甘味と青海苔・生ハム泡スープの旨味の中で、薪の香りが抜群に映えます。


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小鰭のポカディージョ
日本橋にお店を構えるにあたって、江戸を代表する「小鰭」をカタクチイワシの代わりに使ったポカディージョは、「aca1°」のシグネチャーメニューの1つ。
小鰭を鮨以外にこれ以上美味しく食べることが出来るのであろうか?とコレをいただく度に考えてしまいます。パンに練り込まれたトマトの旨味、小鰭の旨味、そして酸味。全てが絶妙なバランスで美味しい。


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河豚のアドボ
スペインの肉料理であるアドバードを原型とするフィリピンの代表的な家庭料理のアドボを「aca1°」では河豚を使って。
酢と調味液に漬け込んだ河豚を大きく切りつけて炭火焼きしているので、表面と中心部の異なる食感が面白い。河豚の部位も身・エラ・外皮・身皮とそれぞれ違う旨味があって、上に乗っているザクザクとしたウルイの食感が小気味良い。


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アヒペブレ
スペイン・バレンシア地方にある鰻をトマトとサフランで煮込む料理で、それを穴子にかえて春巻で巻いたもの。
バリッとした春巻の食感の後に穴子の甘味とサフランの香り、そしてトマトの旨味が映えます。中には木の芽も忍ばせてあって、サフランと木の芽が香り、春巻の中に旨味と香りを閉じ込めた料理。


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アホブランコ
薪焼きした野菜・フリットした野菜・ハーブの上から温かいアホブランコスープをかけて。
まずは立ち上るハーフの爽やかな香りを楽しみ、ニンニクとアーモンドの強いコクが印象的なスープを確りと野菜達に絡めていただきます。10種類くらいの野菜が入っており、それぞれの香りや食感が春の訪れを感じさせるひと品。


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河豚の白子と車海老のアヒージョ
いつも入っている食材が豪華で驚かされるアヒージョ。今回は河豚の白子と車海老です。
大きくプリプリとした車海老はやや半生よりに仕上げており、時間と共に火が入っていく感じ。そして、河豚の白子の大きさがまるで豆腐みたいで笑うw 赤みかかったアヒージョは海老味噌を溶いているからだそうで、このオイルは旨味でしかない。


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ハモンセラーノのスープ♡♡
じっくりとハモンセラーノから抽出したスープに、蚕豆のペーストを入れたパスタを入れて。
兎に角、このスープが激旨。最初からガツンとくるスープはよくありますが、ジワジワと身体に染み入るような美味しさのものは数少ない。浮かべてあるパスタを噛み、蚕豆の香りが広がると春を感じさせる味わいです。


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奈良県産 黒毛和牛フィレの薪焼き
薪の香りを纏ったフィレ肉は、カトラリーで切っても肉汁ひとつ出ない程に素晴らしい火入れ。横に添えてあるのはパースニップのピューレ、生胡椒、岩塩、赤ワインソース。色々な味わいを楽しめるようになっており、異なる肉の顔が見られます。


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松葉蟹のパエリア♡♡
一年中ある『蟹のパエリア』ですが、何気に今回が初。今回使っているのは、丹後間人産のとら蟹。SNSで見かける目の前でパエリアを魅せるエンターテイメント性も兼ね備えていて、「aca1°」最大の見せ場。
米と同じ大きさに切った海老や帆立?も入っており、単独でも十分美味しいパエリアの中に松葉蟹の身がたっぷりと入っているパエリアがマズいわけがなく、絶品。添えてあるレモンやアリオリソース、先程のアヒージョのオイルをかけて食べると味変もできて、最後まで美味しく食べれます。


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京都府亀岡産の「女峰」。大粒で甘味が強く、軽い酸味で美味しい。


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焼き芋と山羊のミルクアイス
薪の中で3時間じっくりと焼いて、仕上げに皮目をじっくりと揚げ焼きした焼き芋に山羊のミルクアイスを添えて。
山羊ミルクはほのかな塩気があり、それが濃密なコクを引き出して非常に美味しい。表面だけカリッとして滑らかな焼き芋は単体でも十分に甘く美味しいですが、山羊のミルクアイスをつけて食べると、至福の美味しさ。


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アマゾンカカオの生チョコ
リンゴチップを挟んだアマゾンカカオの生チョコ。生チョコを転がすようにして、ピスタチオとカカオニブをつけていただきます。
甘味よりもほろ苦く奥深く、美味しい。

おまかせコースのみの料理は伝統的なスペイン料理に日本料理の美しさを加えたようなものが多く、確りと「aca1°」の東シェフと分かるような顔のあるスペシャリテもあり、味は勿論のこと、料理の魅せ方も素晴らしい。コース前半の『小鰭のポカディージョ』や『ハモンセラーノのスープ』、〆の『パエリア』、そしてデザートの『山羊のミルクアイス』。季節を問わず普遍的なスペシャリテがコース内に存在し、そこに旬の食材の料理が加わる「aca1°」の料理には絶対的な安心感と美味しさがあると思います。これからも通わせていただき、東シェフの料理と「aca1°」の美に触れさせていただきたいです。

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今夜もありがとうございました。

aca1°
東京都中央区日本橋室町2-1-1 三井二号館 1F
03-6262-5090
スペイン料理 / 三越前駅新日本橋駅日本橋駅

夜総合点★★★★ 4.9



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nao.のたまに行くならこんな店 「とんかつ 王龍」
- 2023/03/16(Thu) -
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白金高輪駅から某フレンチレストランへ向かう際にずっと気になっていたとんかつ店「とんかつ 王龍」に初訪問。以前の屋号は「大五」といい、駅からすぐの都道芝新宿王子線沿いにあったのですが、2020年1月に五の橋通りに移転後、8月に屋号を「とんかつ 王龍」と変えたお店です。とんかつには「松阪豚」を使用しているそうで、食べたことがない豚なので食べてみたいところですが、今回は…とんかつよりもずっと気になっていた『やま幸のマグロトロかつ』。あまり他店でも見たことないので、今回はコレを中心にして海鮮系でせめてみました。


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やま幸のマグロトロかつ
低温で揚げてらっしゃるようで、白い衣を着たほんのりとピンク色のマグロが色っぽい。私の目の前にはソース・塩(ピンクソルト)・タルタルソース・山葵醤油があり、どれをつければベストなのか迷います。しかしながら、とんかつのひと口目はそのままと決めています。
サクッ!
音を立てる衣の中からジュワッと溢れるマグロの旨味。食べ終えると、マグロらしさが口の中に残って主張してきます。ソースや塩よりも山葵醤油がよく合っていて美味しい。


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カキフライ
『ホタテフライ』と迷いましたが、この時期ならではの『カキフライ』を。コロリとした外観で、小ぶりの牡蠣を纏めて1つにして揚げているようです。かぶりつくと、大きな牡蠣では味わえない色々な牡蠣のパーツの旨味がドッパーンと溢れ出して美味しい。


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特大車海老フライ
皿の上でも貫禄を醸し出す特大車海老の存在感。ふわりとした衣に跳ね返るようなプリプリ感がたまりません。


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らいもんタンシチュー
訪れた日は「王龍」のリニューアルオープンの日で、予約超困難店の「赤坂らいもん」の店主と「王龍」の店主が旧知の仲とのことで特別提供の『タンシチュー』。
ほろりと柔らかいタンはシチューの中でも存在感のある美味しさで、さらりとしたシチューだけを食べてもタンの存在を感じられます。山盛りで食べたい!

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気になっていた「とんかつ 王龍」、とても美味しかったです。隣にあったクリーニング店を取り込んで広くリニューアルしたようで、店舗の大きさやスタッフの不慣れさが目立っており、サービス面は宜しくない。しかしながら、料理は美味しい。さすがは白金の地に根付く老舗の風格という感じでしょうか。次回はすぐそばにある焼肉「金竜山」のシャトーブリアンを使った要予約の『牛かつ』を是非食べてみたいです。

とんかつ 王龍
東京都港区白金3-15-15
03-3440-9529
とんかつ / 白金高輪駅白金台駅広尾駅

昼総合点★★★★ 4.0



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nao.のたまに行くならこんな店 「感情」
- 2023/03/13(Mon) -

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六本木いる見知らぬ鴨/感情

六本木にある「感情」に初訪問。このお店のウリは日本刀の材料である貴重な「玉鋼」で焼かれる鴨焼き。特に猟期である11/15〜2/15までは天然物との食べ比べができる貴重な期間で、その期間にご縁あって行かせていただきました。

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お店は六本木ミッドタウンからすぐの立地ですが、外に看板などはなくて入口も紙に鉛筆で「感情」とあるだけの隠れ家的なお店です。店主の豊田 仁さんはフレンチの「INUA」「アニュ」などや中国料理の「桃仙閣」で研鑽を積まれてた方で、更には祖父が寿司職人、父がフレンチ、叔父が蕎麦店という異才極まりない方。

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京都の建築家・木島 徹さんが手がけた店内は7席のカウンターのみで、中央にある綺麗な炭台にある備長炭が静かに呼吸して玉鋼を熱しながら、今夜の主役を待ち侘びています。


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十割蕎麦/産土 Ubusuna 山田錦
茨城県産の「常陸秋そば」を使って、毎日手打ちしているという十割蕎麦。右側にある塩をかけていただきます。
塩で輪郭を確りした蕎麦は甘く、香りもいい。


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ホワイトアスパラガスのパン粉揚げ/DONNHOFF GRAUBURGUNDER “S” TROCKEN
佐賀県産のホワイトアスパラガスにパン粉をつけて揚げて、仕上げに自家製唐墨を削りかけたもの。
走りのホワイトアスパラガスの甘味を唐墨がより引き出していて美味しい。さっぱりとした中で油っぽいものがとてもいい。


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泥障烏賊
神奈川県佐島産の泥障烏賊に細かく包丁を入れ、周りに卵黄をかけて、仕上げに酔っ払い蟹の紹興酒をかけます。
泥障烏賊のねっとりと舌に絡みついて甘味を出し、蟹の旨味の効いた紹興酒のコクと甘味が素晴らしく映えます。食感では蕎麦の実があり、完成度の高いひと皿。


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鴨鮨/賀茂金秀 SUITOH 雄町
オリジナルのブランド鴨を使い、鮮度がいいので胸肉を生のまま軽く昆布締めにする仕立て。シャリは鮨職人である豊田さんの祖父のレシピで作っており、紹興酒・濃口醤油を煮詰めたものを塗って供されます。
鴨と言われなければ、全く分からない。雑味がなくてクリアな味わいで、血を感じない鮪の漬けのようなイメージ。


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鴨饅頭/Dom. de la Bongran Viré Clessé Cuvée E. J. Thévenet
百合根で鴨のミンチを包み、銀餡をかけて上に地がらしを乗せて。
肉饅みたいなこの百合根がモチモチとして優しい甘味が口に広がり、鴨の旨味が後から追いかけてきます。地からしの確りとした辛味も全体的に味を締めており美味しい。


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金目鯛の炭火焼き/MINAKI 極幻
ふっくらと焼き上げた金目鯛に桜海老揚げと葱・山椒のピューレを添えて。
金目鯛の旨味を感じ終えると、ピリピリとする山椒の刺激が印象的。中国料理の「椒麻(ジャオマー)」というソースをベースにしているそうで、フレンチと中国料理で修業された豊田さんならではのアプローチ。


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鴨焼き/ROSSO DI MONTALCINO
日本刀の原料でもあり、戦後は日本刀を作る以外には使用を禁止されている貴重な「玉鋼」を使った鉄板で一枚一枚丁寧に焼かれる鴨焼き。合間に大根の鬼おろしを食べていきます。


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①合鴨ロース
まずは養殖ものの合鴨ロース。変な雑味やクセがなく、旨味も綺麗で美味しい。


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②青首鴨ロース
エトフェ(窒息)させて、身に血の旨味を巡らせた鴨肉は赤黒い身が特徴的な。口に入れると確りと厚みもあり、力強さを感じます。それでいて血などのクセは微塵もなく、旨味が強い。後味は甘味があり、余韻に浸れる美味しさ。


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③龍神しいたけ
和歌山県産のブランド椎茸。咀嚼すると、溢れてくる旨味が凄い。そして、鴨の甘味でしょうか、残る甘味が美味しい。


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④合鴨のササミ
ふわりとした食感で、喉を通る瞬間も美味しい。


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⑤芽キャベツ
鴨脂で焼いた芽キャベツを自家製中濃ソースで。食べると、芽キャベツの甘味がきて、ソースのスパイシーが広がります。まるでお好み焼きみたいな味わい。


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⑥合鴨のハツ
プリッとした食感の中でとろりととろけるハツ。


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⑦千住葱
鴨脂で焼いた千住葱。葱がフルーツのようにとても甘い。


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⑧合鴨ロース
再びの鴨。


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⑨青首鴨ロース
そして、再びの天然物。

養殖と天然の食べ比べは甲乙が付け難い美味しさがありますが、私は天然物が好き。玉鋼で焼くのを初めて見ましたが、炙るような感じでさっと焼いており、ふわりとした食感で驚きます。脂が甘いとか肉が力強いとかではなく、ふわふわな食感の中で雑味ない純粋無垢な味わいで、ちょっと味わったことのない鴨です。


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蕎麦
心地よい喉越しで、香りも鼻から抜けます。〆の蕎麦湯もポタージュのようなトロトロさがあり、美味しい。


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鴨と芹の蕎麦
このつゆは鴨肉のミンチから引いたコンソメだそうで、更に鶏油を入れてコクを与えて、青柚子で爽やかに仕立てている極上な鴨南蛮です。


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水羊羹
蕎麦の後に小豆の香りを楽しんで欲しいという豊田さんの思いがこもった水羊羹。甘さは控えめで、小豆の味が強い。


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ハールレモネのアイス
静岡県三松園の『ハールレモネ』という品種のレモンを使ったアイス。レモンらしくなく、まるで八朔のような味わい。


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兎も角、鴨の美味しさが異次元的。豊田さんの技術力を土台として、玉鋼という特殊な道具なのか?特別な鴨だからなのか?分かりませんが、ふわりとした食感と上品な旨味は全く知らない鴨です。その他の料理も和食経験がないのが功を奏して実に独創性があり、美味しい。主役の鴨焼きをもっとガッツリと食べたいところですが、一枚一枚を焼いていくスタイルなので、美味しさも魅せるライブ感もあってアリ。天然物の猟期以外では養殖物の色々な部位を提供しているそうで、それはそれで楽しみ。若いソムリエが選ぶ日本酒やワインと共に鴨を嗜み、蕎麦で〆る。なかなか粋なお店だと思います。

感情
東京都港区六本木4-12-5 六本木144ビル 3F
080-5122-4125
日本料理 / 六本木駅乃木坂駅六本木一丁目駅

夜総合点★★★★ 4.5



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nao.のたまに行くならこんな店「イチリンハナレ #14」
- 2023/03/03(Fri) -
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雑踏で賑わう鎌倉の小町通りを抜けて、自分の足音だけが夜の闇に消えていく中で辿り着いたのが「イチリンハナレ」です。オーナーシェフの斉藤 宏文さんの元に集まった望月 康弘さん山口 浩平さんをはじめとする少数精鋭の料理人達が作り出す神奈川を代表するヌーベルシノワです。

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今回もリクエストさせていただいた「鼈」を中心に菜譜のない中で、ハズレのない信頼の料理が始まります。


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鼈①♡♡
リクエストしていた食材の「鼈」が早くも登場。この器の中に身とえんぺらがみっちりと詰められており、上湯スープと合わさった旨味が最高。


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酢漬けにした鰯の表面を炙り、黒酢のジュレ・パプリカ・茄子と合わせたもの。
爽やかな酢の酸味の後、それを追いかけるような鰯の旨味がはしります。パプリカと茄子の甘味も酢の酸味ではっきりとし、黒酢のジュレがコクを与えています。


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鮟肝
鮟肝を使った紹興酒漬けは、究極の滑らかさ。口の中ですぐに液体へと変わり、鮟肝の濃厚な旨味のみが口の中に残ります。


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牡丹海老
紹興酒をブランドすることで生まれる味・香り・コクを牡丹海老が纏います。マズいはずがない!ねっとりととろける身と海老味噌、たまりません。


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丹波高坂地鶏
「イチリンハナレ」のスペシャリテのよだれ鶏。真っ赤なタレに沈んでいる丹波高坂地鶏はこのタレの味わいにも負けておらず、確りと鶏の旨味を味わえ、上にある白レバーのパテと一緒に食べればより美味しい。


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につける餃子 からの麺
焼き立ての餃子をこの旨辛のタレにどっぷりと付けていただきます。見た目は真っ赤で辛そうですが、あまり辛くないので躊躇せずに餃子が真っ赤に染まるまで付けましょう。出来るならば、最初のひと口はそのまま食べて、モチモチの皮と肉餡の旨味を味わうのがベスト。
そして、最後は山椒を練り込んだ山椒麺。山椒の痺れる「麻」の刺激が心地よい。


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ふかひれ
ふかひれに醤油をかけて、表面をバリッと焼いた焼きふかひれ。濃厚な鶏白湯ベースの餡と共にいただきます。ふかひれのちゅるんとした食感に焼くことで生まれるバリッとした食感もあり、実に美味しい。今回も繊維が太く、特大のものを用意してくださり、ありがとうございます!
姿煮を食べ終わると、同じ餡で炊いたリゾットが供され、濃厚な餡を余すことなく食べれます。


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鼈②
春巻の中身はなんと鼈。先程のスープと同様にこれでもかというほどに鼈が詰められていて、プリプリとしたえんぺらの食感が皮のパリパリ感とコントラストになっており、めちゃくちゃ美味しい。


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脆皮鶏♡♡
リクエストしていたいつもの脆皮鶏。熱々の中をかぶりつけば、表面の極上のパリパリ感に包まれた肉の旨味の爆流が口の中で暴れ出します。この量を食べらる幸せが何とも言えない。


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鼈③♡♡
香辛料に漬け込んだ鼈をじっくり炭火で焼いた鼈料理としては定番のひと品。部位は右から肝と腸・えんぺら・前脚・後脚で、山椒をつけながらいただきます。
コレは…めちゃくちゃ美味しい!少し甘めのタレを纏った鼈は濃厚な旨味と舌に絡まるようなゼラチン質で悶絶クラスの美味しさ。この量を1人で食べるという背徳感にも似た幸せがたまりません。


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マナガツオ♡♡
マナガツオを使った清蒸魚で、添えてあるのは台湾の野菜の水蓮菜。
大好きなマナガツオをこのボリュームで食べられるとは嬉しいかぎり。身はとろけるような食感で、マナガツオの旨味と香りが口いっぱいに広がります。水蓮菜はバリバリとした極上の食感があり、ちょっとずつ食べるのがオススメです。


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回鍋肉♡♡
四川飯店にいらした特級厨師の方に教えてもらった回鍋肉をアレンジしたものだそうで、敷いてあるクレープで巻いていただきます。
肉はバラ肉だそうですが、確りと脂を抜いているようで全くクドくなくて柔らかい。ピリ辛の肉とキャベツの甘味が口の中で一体化して、新感覚の回鍋肉で美味しい。


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北寄貝
北寄貝と芹を使った黒酢炒め。肉厚な北寄貝のザクザク感と芹のシャリシャリ感が同時に味わえ、黒酢の旨味と酸味でとてもさっぱりと美味しい。


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蛤麺
最初の上湯スープと蛤の出汁を合わせたスープでいただく麺。麺は極細でプツンと歯切れる心地よさがあり、塩を入れていないというスープはまさに丁度いい濃度で、身体に沁み渡る美味しさ。


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麻婆豆腐
この時期の麻婆豆腐には、真鱈の白子が入っているスペシャルバージョン。クリーミーな白子の甘味にこの辛い麻婆豆腐が実によく合います。


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最中
「ハナレ」と書かれた最中が可愛い。中の紹興酒アイスも濃厚で美味しい。


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茶菓子
東方美人サブレ・白胡麻キャラメル・山椒ガトーショコラ・マカダミアナッツ・メンブリージョ。

この「イチリンハナレ」には何回も訪れてるいますが、過去1番に美味しかったです。顔のあるスペシャリテや旬の食材を使った料理、そしてリクエスト食材で作られる中国料理の奥深さ、どれを食べてもハズレなく心に響く美味しさでした。鼈は毎回のごとく食べたいところですが、大変そうなのでたまーに用意していただけたら嬉しいかぎりですw

今回もたくさん食べさせていただき、ありがとうございました!また今年もお世話なります!29000

イチリンハナレ
鎌倉市扇ガ谷2-17-6
0467-84-7530
四川料理 / 鎌倉駅

夜総合点★★★★★ 5.0



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nao.のたまに行くならこんな店 「山利喜 本館」
- 2023/02/27(Mon) -
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森下にある「山利喜 本館」でちょい飲み。ここは言わずと知れた北千住「大はし」、月島「岸田屋」と並ぶ東京三大煮込みの名酒場。その歴史を紐解くと、関東大震災の復興間もない大正14年(1925)まで遡り、初代店主の山田 利喜造さんの名前を縮めて、この「山利喜」という店名になったそうです。しかしながら、昭和20年(1945)の東京大空襲で店舗と店主までも失ってしまい、失意の中で長男・山田 要一さんが店を再開し、その当時に提供していたのが名物となる『煮込み』だそうです。そこから三代目・山田 廣久さんがフレンチの要素を取り込むことで更に人気となって、四代目・山田 研一さんに受け継がれているそうです。

「山利喜 本館」は地上5階・地下1階を要する新しいビルですが、店内に入ると何処となく凛とした雰囲気があり、老舗たる風格が漂います。


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煮込み(玉子入り)
素焼きの皿にグツグツと踊る『煮込み』。野菜などは一切入っておらず、使っている部位は牛のシロ(小腸)とギアラ(第四胃)のみを丁寧に6時間以上煮込んでいるそうです。褐色のモツを口に入れると、プルプルとした脂のジュワリとした甘味が広がります。八丁味噌ベースみたいですが、その色から想像出来ないほどに肉の旨味が活きていて、どことなく「洋」の味わいがします。その秘密は隠し味に高級な赤ワインとブーケガルニを使っているそうで、この『煮込み』は継承された伝統と新たな革新のひと品というわけです。オススメされた『ガーリックトースト』を一緒に食べると、病みつきになりそうなくらいに美味しい。


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やきとん
当然ながら、『やきとん』も美味しい。使っているのは芝浦の東京食肉市場から直送される安全な国産豚の新鮮な内臓だそうで、タレと塩を選ぶことができます。塩でも内臓の臭みなどは微塵も感じず、継ぎ足し使われているタレに辛子をビシッと効かせて食べるのも美味しい。

ちょい飲みでは勿体ないくらいの奥深さがあり、さすがは東京三大煮込みの一角と呼ばれる美味しさがありました。またゆっくりと腰を据えて飲みに行きたい酒場です。

山利喜 本館
東京都江東区森下2-18-8
03-3633-1638
居酒屋 / 森下駅清澄白河駅菊川駅

夜総合点★★★☆☆ 3.7



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nao.のたまに行くならこんな店「Sisiliya #4」
- 2023/02/22(Wed) -
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燃ゆるピッツァイオーロの魂/Sisiliya


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シイタケ
初となるシイタケ・チーズ・イタリアンパセリからなる秋からの名物ピッツァ。シイタケのコリコリとした食感とミルキーなチーズのコク、そして旨味を累乗させるような乾燥椎茸・アンチョビ・ニンニクから作られるシイタケペーストがモッチモチの生地と合わさり、最高の美味しさ。椎茸好きの方は必食です♡


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クアトロ・フォルマッジ・プロシュートクルード
モッツァレラ・ゴルゴンゾーラ・カチョガバッロ・パルミジャーノレシャーノの4種のトロトロなチーズとプロシュートクルードの塩分が絶妙に合い、その中でクセのあるゴンゴンゾーラが時折顔を出す瞬間がたまらなく好き。

2001年オープンの日本におけるナポリピッツァの草分け的な関内にある「Sisiliya」。ナポリピッツァ職人協会のマエストロの資格を持つ店主・小笠原 敦さんが薪窯で焼き上げるピッツァは、なんと言っても生地が美味しい。生地に口を近づけると、ふわりと香る薪焼きの香ばしさがあり、咀嚼すれば高反発のような弾力性に富み、ほんのりと塩気を感じつつもゆっくりと粉本来の甘味が引き出されていきます。生地自体が既にご馳走なので、上に盛り付けられるのは極々シンプルなものが美味しい。
今回の注文の反省としては…2枚ともピッツァビアンカだったので、1枚はピッツァロッソにすれば良かったです…

Sisiliya
横浜市中区相生町1-7 和同ビル1F
045-671-0465
ピザ / 日本大通り駅関内駅馬車道駅

夜総合点★★★☆☆ 3.9



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nao.のたまに行くならこんな店「anchoa #3」
- 2023/02/20(Mon) -
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鎌倉駅からすぐの御成通りにあるスペイン料理「anchoa」に再訪。今回もオーナーシェフの酒井 涼さんの調理が確りと見られるカウンター席で、新設された相模湾で獲れる魚介類のみを使った「相模湾魚介スペシャルコース」を楽しみます。


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相模湾魚介スペシャルコース


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Aperitivo/Pet-Nat Oniric Blanc
カンタブリア海のアンチョアをスペインのピザのような「コカ」に三浦産の春キャベツを入れたフィンガーフード。アンチョア(アンチョビ)の塩分で映える春キャベツの甘味が素晴らしい。


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Pinchos/Hiruzta Getariako Txakolina
左からホシエイ、サザエ、イバラガニモドキ、鯖、イワシ、桜海老のクロケッタ。
スペイン定番のピンチョスは、どれもお酒が進む味わい。特にこの中でお気に入りなのは、鯖。バケットの上に鯖をツナ状にしたものとゆで卵とパプリカと合わせたもので、鯖の旨味が美味しい。


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Tapas①長井 スミヤキ/3 Miradas Paraje de Riofrio Alto
クロシビカマス(スミヤキ)の皮目を炙って、スモークさせたものと野菜を和えて、オリーブオイルとシェリービネガーをかけたもの。
初めていただくこのスミヤキという魚の身は鱧みたく骨っぽいそうですが、濃厚な旨味があって、実に美味しい。そして「モホヴェルデ」というパクチーを使ったソースが個性的であり、いいアクセントになっています。


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Tapas②佐島 太刀魚/Deldoma
太刀魚をフリットにして、アホブランコソースで。添えてあるのは、ポロ葱・ビーツ・ロマネスコ・切り立てのハモンセラーノ。上からシナモンパウダーと柚子をかけて。
ふわりとした太刀魚とニンニクのパンチがあるアホブランコソースが絶妙に合って美味しい。旨味と甘味が幾重にも重なりあって構成されているような料理で、ペアリングするワインで酸味と渋味が加わって、口の中で完璧な味わいになります。


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Tapas③佐島 アオリイカ/Astobiza Rose
瞬間燻製した肉厚のアオリイカの甘味と下に敷かれている飴色玉葱の甘味が織りなす甘味×甘味の累乗が楽しめます。そこに旨味抜群の自家製イカスミソースが加わることで更に美味しくなります。


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Tapas④佐島 金目鯛/Enrosado de AltoLandon
炭火焼きした金目鯛をサフランソースで。素材の良さを全面に出したひと皿で、炭火焼きといってもサフランの香りを邪魔しないような火入れです。金目鯛の旨味とサフランの香りが口の中で爆ぜます。


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Tapas⑤ハモンセラーノ/OLOROSO(追加)♡
これは白豚のもので、珍しく燻製をかけたものだそう。目の前にあったら、追加しちゃいますよねーw お酒が進みすぎて困るw


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Tapas⑥佐島と長井 黒ムツと赤ハタ/Cérvoles Blanc 2020
カタルーニャ地方の郷土料理「スケ」という地中海風漁師鍋のアレンジ料理。本来なら確り煮込むそうですが、軽く焼いた黒ムツ・赤ハタ・ヒラメ ・アオリイカ ・アサリ・ムール貝と合わせていて、「スケ」をソースのような感じに仕立てています。この「スケ」が魚介の旨味がこれでもかというくらいに抽出されて超濃厚で美味しい。魚が美味しいからこそ、こういう仕立ては実に嬉しい。


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Arroz パエジャ/Táganan Tinto
今回はバルセロナの名物である「フィデウア」というパスタを使ったパエジャ。酒井シェフ曰く「イカ焼きそば」だそうで、イカの旨味と香りが凄い。別皿で供されるアリオリソースをちょっとつければ、一気にパンチある味わいになってより美味しい。


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Postres①小田原八木下農園 西南のひかり
「西南のひかり」という蜜柑にヨーグルトアイスを乗せ、仕上げにGinbery’s Ginをかけて。
初めていただくこの蜜柑が実に美味しく、ヨーグルトの淡い酸味でよりこの蜜柑の甘味が際立ちます。


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Postres②バスクチーズケーキ
なんだこのケーキは、液体か!という叫びたくなるほどにトロトロ。


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Postres③小菓子
タルタ・デ・サンティアゴ、カタラーナ、栗の渋皮煮。大好きな米のミルク煮の『アロス・コン・レチェ』がなくて残念…。

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時化の場合は全ての料理が魚介類にできない時もあるそうですが、有難いことに今回は全ての皿を魚介類で作っていただきました。驚くべきは、相模湾の豊かさと酒井シェフの引き出しの多さでしょうか。勿論、全国から魚が集まる豊洲市場などから良質なものを仕入れて、毎回決まったコース料理を提供するのもアリと思いますが、漁場に揚がったものを見て、その日の料理を決める地産地消的なコース料理はとても素晴らしいと思います。まだまだ酒井シェフの料理を食べてみたいです。

anchoa
鎌倉市御成町2-14-3 御成ヴィレッジA棟 1階
070-1314-0406
スペイン料理 / 鎌倉駅和田塚駅由比ケ浜駅

夜総合点★★★★ 4.8



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nao.のたまに行くならこんな店「とんかつ檍 馬車道店 #7」
- 2023/02/15(Wed) -
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今季初のカキフライは、やはり「とんかつ檍」で食べたい。今では都内各所に店舗がありますが、実は海鮮系フライは限られた店舗にしがありません。海鮮系フライが食べたい時に以前よく行っていたのは銀座店なのですが、2019年に馬車道店が出来てからはこちらがとても行きやすい店舗です。また馬車道店には『賄い定食』などの独自のメニューもあるのもポイントです。

今回の注文は勿論『カキフライ定食』。「とんかつ檍」と言えば、林SPFを使ったロース・ヒレのとんかつがウリ。カキフライは単品でもいいのでは?と思われるでしょうが、定食のボリュームを見ていただけたら、カキフライ好きにはたまらないはずです。

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どーーん!

どうですか?このピラミッドようなカキフライは。盛り方だけでなく、1つ1つのカキフライも大きくてボリュームがあります。別皿で供される特製タルタルソースで食べるも良しですが、卓上にはソース・塩・醤油もあるので、ここは色々と味変で食べるのがオススメです。特に塩で食べれば牡蠣の旨味が、醤油だと牡蠣の香りが立ち上って、実に美味しい。

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カキフライだけだとちょっと寂しかったので、単品メニューではここだけ?の『メンチカツ』を追加しました。厚みのある『メンチカツ』は粗く挽かれているので肉々しく、とてもジューシー。余裕があれば、注文して後悔のないひと品です。

とんかつ檍 横浜馬車道店
横浜市中区相生町5-80 相生ビル 1F
045-228-8382
とんかつ / 馬車道駅関内駅桜木町駅

昼総合点★★★★ 4.1



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nao.のたまに行くならこんな店 「銀座 大石 #11」
- 2023/02/11(Sat) -
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銀座にある劇場型カウンターフレンチの「銀座 大石」に再訪。老舗フレンチの名店「北島亭」出身の店主・大石 義壱さんが作り出す料理はクラシックフレンチを骨格として、バターを使わずに軽さを追求したものが殆どなので、驚くほどに優しいのが特徴です。

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今回はちょうど料理が入れ替わるタイミングだったようで、真冬のメニュー構成の中でも楽しみなのが、この時期ならではのスペシャリテ『黒トリュフとフォワグラのパイ包み』。追加+14000円という形ですが、できるならば食べておきたいひと皿です。


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Menu du Jour


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バター茶
胃を温める為のいつものスターター。飲むと、心の中で食べるゴングが鳴ります。


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燻製キャビアとスマのグジュール
「お手をどうぞ!」と供されるいつもの握手的なひと品で、今回は燻製キャビア・ニンニクチップ・玉葱ムース・スマのタルタルをグジュールで挟んだもの。
口に入れると、藁の薫香が鼻から抜けて、とても良い香りが広がります。スマの旨味と隠し味的な玉葱のムースの甘味がキャビアの塩味で際立ちます。


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雲丹のコンソメゼリー寄せ カリフラワーのムース
底にカリフラワーのムースを敷き、北海道根室産の塩水雲丹の上からどこよりも淡いコンソメゼリーをかけた「銀座 大石」のスペシャリテのひとつ。
個別の素材の旨味を感じられるほどに美味しく、混ぜ合わせると確りとフレンチの味わいになります。


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努力のサラダ
春菊が加えられたミックスリーフを中心に飛騨一本太ねぎ・モロッコインゲン・安納芋・雪下人参のピューレ・地蛤と泥障烏賊の下足・馬鈴薯チップスが彩るサラダ。
大石シェフと同じように私も野菜はあまり好きではないのですが、このサラダを食べるとそれぞれの旨味や甘味が強くて、野菜とはこんなにも甘味と味が濃くて美味しい!と気付きます。野菜嫌いな方にこそ響くひと皿だと思います。


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鼈のコンソメスープ
鶏ガラで3時間、鼈の骨と甲羅で3時間、身と野菜で2時間、仕上げに4種類の貝の出汁を加えて1時間炊いたコンソメスープ。冬バージョンとして、千葉県産の蕪を浮かべて。
口にすると唇にペタッと膜を張るような濃度があり、貝の旨味の強烈なアタックの後に鼈の旨味がジワジワと身体に染み込んでいきます。柔らかな蕪は旨味がいい口直しになっており、途中で食べることで口の中をリセットしてまたコンソメの旨味を楽しめます。


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銀座大石の八寸
ウラジロで覆い隠されているのは所謂、オードブルバリエ。今回の内容は8種の野菜と帆立のゼリー寄せ、富山県産鰆・菜の花・馬鈴薯・ベーコンのテリーヌ、和牛頰肉の白ワイン煮・レンズ豆・茄子のテリーヌ 、赤キャベツの酢漬け。
3種のテリーヌは美しい断面で見た目からも楽しませてくれます。中でもお気に入りは、頰肉を使ったテリーヌ。頰肉の旨味がギュッと閉じ込められており、その旨味が口の中の温度で花開くよう。


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白子のグラタン
小さなココットにトマトソースを敷き、真鱈の白子とヴァシュラン・モン・ドールを合わせたグラタン。
まずはヴァシュラン・モン・ドールと白子が作り出す山と海の濃厚なクリーミーさを楽しみ、後からトマトソースを混ぜ込むことで単調になりがちな味わいに旨味と酸味を加えて、最後まで飽きずに食べられます。


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和と仏の青首鴨
新潟県燕三条産の青首鴨を和と仏のふた皿の仕立てで。まずはシンプルに塩のみで炭火焼きした「鴨をいただく」和の仕立てを施した鴨を自家製の檸檬胡椒とともに。濃い鴨の旨味と甘味を確りと感じられ、シンプルだからこその美味しさがあって好み。
最後はフレンチらしく、骨・内臓・ブランデー・赤ワインで作ったソースで「鴨全ていただく」仕立て。ソースは絡めても確りと鴨肉の本来の旨味も感じられる軽さがあり、添えてあるジャガイモと根セロリのピューレと食べるとより濃厚となって、フレンチらしい味わいになります。


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黒トリュフとフォワグラのパイ包み ペリグーソース♡♡
仏ペリゴール産フレッシュ黒トリュフで今や貴重なフォワグラを挟み、パイで包み焼いたこの時期ならではスペシャリテ。
パイの中でトロリととろけるフォワグラはまだ原形を留めており、厚みのある黒トリュフはコリッとした非日常的な食感が楽しめ、フレッシュの蠱惑的な香りが爆発的に爆ぜます。鏡面のように輝く刻んだ黒トリュフを入れたソース・ペリグーは香りともに赤ワインの甘味と酸味もあり、ソース単体でも非常に美味しい。そしてバターのコクとフォワグラの脂が染み込み、黒トリュフの香りを纏ったパイが脳を震わせます。


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スイカのジュース ライムのグラニテ
高知県産のブランドスイカ「ルナピエナ」を使ったジュース。糖度が高いので、ライムのグラニテを入れることで、爽やかな口直しになっています。


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フィレの炭火焼きと百合根
三重県産松阪牛のフィレを炭火焼きして、肉汁ソースとマルドン塩と山葵で。添えてあるのは、松阪牛のタルタルとケッパーのバケット乗せ、北海道十勝産の糖度24度というブランド百合根「月光」。
フィレの表面はカリッと焼き上げられており、中心部は柔らかく、噛み締めると旨味がジュワッと溢れてきます。肉汁ソースも美味しいですが、シンプルなマルドン塩と山葵が非常に美味しい。そして、驚くべきは「月光」という百合根。ジャガイモのようなホクホク感と甘味があって、素晴らしく美味しい。


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バーミキュラで炊いた毛蟹ご飯
毛蟹の殻で取った出汁でご飯を炊いて、その上にほぐした毛蟹の身・蟹味噌のベシャメルコロッケを混ぜ合わせて、仕上げに毛蟹と牡丹海老から取ったスープをかけていただきます。
どこを食べても蟹の旨味を感じられるご飯と旨味をブーストするスープが合わさることで生まれる旨味×旨味の暴力のような美味しさ。


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13皿目のカレー
飛騨牛・野菜・玉葱・人参で作られる小麦粉とバターを使わない軽さを求めたカレー。甘口カレーですが、スパイスが効いてちょっとスパイシーな味わい。


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アヴァンデセール
柚子のクレームダンジュ、ルレクチェのコンポート、シャンパンと柚子のゼリー。
ペロリと食べられる軽さの中で爽やかさがあり、美味しい。


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デセール
今回の〆はタルトタタン。限りなく薄く焼いたパイ生地に甘さ控えめのカスタードクリームを入れて、キャラメリゼしたリンゴを乗せて。
本当に驚くほどにかなり軽い味わい。コースの量を考えての仕立てだと思いますが、個人的にはガッツリとカスタードが甘く、リンゴの酸味が効いた方がタルトタタンとしては好み。

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今夜は何といっても『黒トリュフとフォワグラのパイ包み』が美味しかったです。サクサクのパイの中で、火入れしても原型が留めているフォワグラと加熱したことで一気に立ち上る黒トリュフの蠱惑的な香りがとても印象深く、何よりも美味しかったです。
「北島亭」からのお馴染みの料理や季節ごとのスペシャリテなど確りと「これぞ大石シェフの料理」と呼べる顔のある料理があり、何よりハズレなくどれも美味しい。カウンターならではのシェフとの会話、調理の風景、いつ訪れても美味しさと楽しさが詰まっているレストランだと思います。

今回もたくさんありがとうございました!

銀座 大石
東京都中央区銀座2-10-11 マロニエ通り銀座館 2F
03-6278-8183
フレンチ / 銀座一丁目駅東銀座駅銀座駅

夜総合点★★★★ 4.9



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nao.のたまに行くならこんな店 「香港焼味酒家 赤坂璃宮 #2」
- 2023/02/04(Sat) -

虎ノ門ヒルズにある虎ノ門横丁は様々なお店が入っており、連日賑わっています。普段からソロ活動が主なので、数人のグループが賑わっているお店は何となく倦厭してしまいがち。それでもこの虎ノ門横丁にやってくるのは、最近お気に入りのお店ができたからです。

「香港焼味酒家 赤坂璃宮」

故・譚 彦彬さんがオーナーシェフを務めたあの高級中国料理店「赤坂璃宮」のカジュアルバージョンというべきお店で、特に『焼物』がメインで食べられます。

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璃宮特製焼物盛り合わせ(五種)
皮付きバラ肉とローストダックはデフォルトだそうで、残りは選ばせていただきました。私が選んだのは、窯焼チャーシュー・ゆで鶏・鶏の醤油煮。ハズレなく、抜群に美味しい。


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大海老のガーリック蒸し
海老にニンニクを乗せて蒸す。これだけで何でこんなにも美味しいのか!ニンニクの香りや風味でパンチが増した海老は身がトロトロとして、味噌は濃厚で美味しい。


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鶏肉と腸詰の土鍋ご飯
香港では専門店も存在するほどにメジャーなもので、『煲仔飯(ボウジャイファン)』と言います。この小さな土鍋の中には鶏と腸詰の旨味が入っており、老抽ベースの甘酸っぱいタレをかけて混ぜ合わせていただきます。
ふっくらと炊き上がったご飯やお焦げなどの様々な表情があり、ひと口毎に変化する旨味の連鎖がたまりません。

ついつい食べ過ぎてしまいましたが、焼物とお酒を楽しみながら、その日にある海鮮の蒸し物を食べ、『煲仔飯(ボウジャイファン)』や『海老雲呑麺』で〆る。最高ではないでしょうか。

香港焼味酒家 赤坂璃宮
東京都港区虎ノ門1-17-1 虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー 3F 虎ノ門横丁
03-6812-7154
広東料理 / 虎ノ門ヒルズ駅虎ノ門駅内幸町駅

夜総合点★★★☆☆ 3.7



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