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nao.の最高のランチ「COTE D'OR #8」
- 2021/11/09(Tue) -
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行く前から決めていた今日食べようと思っていた料理。しかしながら、メニューリストを見ると…全てがブレてしまい、全然違う料理を注文する私がいる。
後悔は微塵もない!
何故ならば、どれを選んだとしても美味しいのは間違いないから!

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そんな感想をいつも抱いているのは、白金高輪駅から10分ほど歩いたところにあるフレンチレストラン「COTE D'OR」です。オーナーの斉須 政雄シェフの料理には顔があり、通年を通して供されるスペシャリテは勿論のこと、春夏秋冬その季節を代表する料理があり、長年愛されつつ今も尚輝いているまさにスペシャリテが多いレストランです。
今回、私が食べようと決めていた料理は『牛テールの煮込み 赤ワインソース』。定番とも言えるメインの料理ですが、私が注文したのは…


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今回のメニュー


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自家製アンチョビトースト
自家製アンチョビ・玉葱・穂紫蘇を乗せた初めてのアミューズ。定番の桜海老とは違い、口の中で一陣の風が吹き抜けるような香りが爽やか。


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セップ茸のフリカッセ エシャロット パセリ
セップ茸は縦切りではなく、輪切りにされており、かなり大きなもの。供されるだけで香るセップ茸の芳醇な香り。口にするとザクザクという食感やトロリとした食感もあり、爆ぜるような香りと共にパセリのほろ苦さも香ります。


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フランス産鴨のロースト 季節の野菜添え♡♡
なんという美味しさ。そして1/2羽という期待を裏切らないボリュームが嬉しい。胸肉だけでなく、手羽や腿は勿論のこと、ハツやレバーなどの内臓も添えられています。カトラリーを跳ね返すような身の弾力とそれを咀嚼することで溢れる旨味が素晴らしい。更に別皿にあるキャベツのプレゼや栗と共に食べることで、また違った味わいの一面が見られます。キャベツのプレゼの酸味、栗の甘味がそれぞれに鴨の旨味を引き出していて、実に美味しい。


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花豆のシロップ煮
花豆を使った珍しいアヴァンデセール。ほのかな甘味がどこか懐かしい。


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チョコレートのマルキーズ カカオニブをふって そのソース
超濃厚なチョコレートにナッツのような食感のカカオニブ。これだけでもワインが進んでしまいそうな味わい。


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ミニャルディーズ
ローズヒップとリンデンのハーブティーと共に。今までの料理の余韻に浸れる美味しさ。特にコーヒーガナッシュのマカロンが美味しかった。

数日前から考えて、唾を飲み込んでいた料理はどこへ行ったのか?全く違うものを注文してしまいましたが、後悔など微塵も感じさせないほどに美味しかったです。思い出しただけでもまたすぐにでも食べたいし、ジビエシーズンになったなら毎年逃している『青首鴨』を是非とも食べに行きたいと感じさせる鴨料理でした。
いつ訪れても、どんな料理があるか分からないドキドキ感とアラカルトから選ぶワクワク感があり、どの料理にも感動が溢れている…そんな素敵なレストランだと思います。

COTE D'OR
東京都港区三田5-2-18 三田ハウス 1F
03-3455-5145
フレンチ / 白金高輪駅三田駅田町駅

昼総合点★★★★ 4.9



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nao.の最高のランチ「北島亭 #9」
- 2021/09/22(Wed) -
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SNSのTLに流れる料理の写真。「そういえば、最近は行けてないな」と思い、ダメ元で予約電話をしてみると空いていたので、早速やってきたのは四ツ谷にある老舗フレンチレストラン「北島亭」です。さほど頻繁にフレンチは食べないので、たまに食べる時は「これぞフレンチ!」という料理が食べたくなり、今も尚この業界を牽引してらっしゃる北島 素幸シェフが作り出す力強く骨太な味わいを求めてしまいます。


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今回のメニュー


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赤座海老のビスク
まずはアミューズのスープ。舌の上で濃厚な赤座海老の旨味が広がり、後味はクリーミーで驚くほどに軽いです。


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仔羊と豚肉のピザ
仔羊と豚肉のミンチを茄子と合わせて、ピザ仕立てにしたもの。トロトロな挽肉が旨味たっぷりで実に美味しく、トマトが爽やかに味を締めています。


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アワビと松茸のサラダ仕立て~クミン風味~
この時期に食べてみたいと思っていたひと皿。クミンの香りを纏うアワビは柔らかく、対して松茸はギッチリと詰まってモキュモキュと心地よい音を立ててくれます。トレビスを食べると苦味で口の中をリセットでき、無限に食べれてしまうほどに美味しい。食べられて良かったです。


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蛤・車海老・帆立・アサリのナージュ仕立て
極旨スープの中で泳ぐような蛤と車海老が特に印象的。大きな蛤はとてもぷっくりとして柔らかく、絶妙な火入れが素晴らしい。全体的に甘めの食材をトマトの酸味でグッと締めていて、最後の一滴まで美味しい。


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茨城県産あいなめのポワレ 大きなラタトゥイユ添え
あいなめの皮目はカリッと心地よい歯応えがあり、身は極上のフワフワ感で咀嚼の度に旨味が溢れます。たっぷりと盛られたラタトゥイユも美味しく、トマトの酸味の中で食べ進める度に旨味の輪郭がハッキリとしてきます。味変でアイオリアソースも添えられており、大ボリュームでもペロリと食べれてしまいます。


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A5松坂牛ランプ肉のステーキ ロッシーニ風
今回の肉料理は、久しぶりにロッシーニにしました。A5ランクとはいえ、適度な脂があるランプ肉なので、濃厚なフォワグラと合わせてもさほどクドくなりません。綺麗にロゼ色に焼き上げられたランプ肉はシルキーな口当たりながらも確りと咀嚼できる肉質で、口の中はその肉の旨味で溢れかえります。更に黒トリュフの香り、フォワグラの濃密さが加わることで食べる度に至福の時間が流れ、実に素晴らしい!最近はなかなかロッシーニという仕立ては見ることが少なくなってきましたが、食材×食材が織りなすクラシックで重厚な味わいは実にフレンチらしい。古めかしいかもしれませんが、私は大好きです。


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メロン
口直しはスイカではなく、メロンでした。コレも香りが立って、甘くて美味しい。


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桃のコンポート 紅茶のジュレ バニラアイス添え
丸ごと1個の桃を想像していましたが、さすがに違いましたw デセールも確りと甘くて美味しい。


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ミニャルディーズ
サブレ・ドフィノワ・クロカンザマンド・ノアドココ。いつもながらに最後まで楽しめる「北島亭」らしさが詰まったミニャルディーズだと思います。

久しぶりの「北島亭」を食べ終えて感じることは、「フランス料理をお腹いっぱい食べてもらいたい」という北島シェフの思いは、この大変な時期でも一切変わらないということ。このボリュームだからこその味わいの料理は心掴む美味しさが宿っており、食材が身体に溶け込んで活力になることを実感できます。

元気をくれる

そんな料理たちがこの「北島亭」にはあります。

北島亭
東京都新宿区三栄町7 JHCビル
03-3355-6667
フレンチ / 四ツ谷駅四谷三丁目駅曙橋駅

昼総合点★★★★ 4.8



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nao.の最高のランチ「銀座 大石 #6」
- 2021/09/01(Wed) -
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豪華絢爛な調度品に囲まれ、完璧なサービスの中で食べるお店。まるで料理教室のように料理をシェフ自らが解説しながら目の前で作っていくお店。どちらも非日常の世界が広がり、どちらも魅力がありますが、やはり料理人の人柄が大きく作用すると思います。

「銀座大石」

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2019年にオープンしたまだまだ新しいお店ですが、既に予約困難店の1つ。フレンチの老舗「北島亭」を16年支えてきた大石 義壱さんのお店と言えば、納得でしょうか。店内はカウンターのみで、目の前で大石シェフが料理を解説しながら調理していく様は実に楽しく、何よりも美味しい。今回も心ゆくまでたっぷりと楽しみます。


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Menu du jour


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バター茶
これからの料理の為、胃を温める一杯。


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スマのタルタルとキャビアのグジェール
愛媛県産スマのタルタル・新玉葱ムース・燻製キャビア・ニンニクチップをグリュエールチーズを練り込んだグジェール生地でサンドしたお馴染みのフィンガーフード。
キャビアの薫香がふわりとする中で、溢れるスマの旨味と玉葱の甘味とニンニクのコクの後にグジェールの味わいがグッときます。


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紫雲丹のコンソメゼリー寄せ カリフラワームース
底からカリフラワーのムース・北海道利尻産紫雲丹・北海道増毛産牡丹海老と北寄貝・広島県産じゅんさい・穂紫蘇という構成。
輝くようなコンソメゼリーの味わいが淡く儚い、まるで和食のような感じ。個々の食材の味わいをよく確かめながら食べ進めて、混ぜ合わせると確りとフレンチになります。


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白海老のフレンチ鮨
富山湾の白海老をマデラ酒漬けにして、シャリは25年のバルサミコ酢とフレッシュバルサミコ酢を混ぜた西洋風の鮨。シャリには海老の殻をパウダー状にしてものを混ぜ込んでいるそうで、シャリだけでもかなり海老っぽい。少量ながらも、海老を食べた!という強い印象が残ります。


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鼈コンソメスープ
鶏ガラで3時間、鼈の甲羅と骨と野菜で2時間抽出したコンソメに4種の貝を加えて、更に抽出した初の具なしバージョンというスープ。じっくりと味わって欲しいという大石シェフの思いだそうで、以前よりも貝の旨味が強く感じられて、ガツンとした旨味が飲む度に襲ってくるような濃厚な味わい。個人的にはこの方が好み。


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「銀座大石」の八寸
所謂、オーブルバリエ。今回の内容は琵琶鱒と6種の野菜のゼリー寄せ・磯つぶ貝・毛蟹サラダ シャルロット風・赤キャベツの酢漬け・フロマージュドテット。


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フォワグラとマンゴーの最中
シリーズ第11作目はマンゴーを使った最中。構成はフォワグラのムース・マンゴーとパッションフルーツのソース・マリブ(ココナッツ酒)のゼリー・フレッシュ宮崎マンゴー・ココナッツの実のチュイル。
濃厚なフォワグラの旨味の中で、マンゴーとパッションフルーツのトロピカルな甘酸っぱさが映えます。


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鮎のコンフィ
コンフィした鮎をガダイフのように細切りしたジャガイモで巻き、カラリと揚げたもの。ソースは胡瓜とサワークリームを合わせたものと酸味のあるトマトドレッシング。
フレンチならではの鮎料理で確りと鮎の苦味も感じられて、トマトの酸味が全体的に味わいを締めています。


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黒鮑のパイ包み焼き
千葉県房州産の黒鮑に鯛すり身のムースと青海苔ムースを合わせて、パイ生地で包み焼きあげたもの。ソースはブールブランソースのバターを減らして、代わりにジャガイモを使ってとろみをつけたソース。
実にソースが軽い味わいで、パイと一緒に食べることで口の中が幸せになるひと皿。主役の鮑もムチムチと柔らかくて、添えてある肝ペーストを付けることで香りが華やぎます。初めていただく鮑料理でしたが、『鮑のムニエル』同様に好みの味わいでした。


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岩中豚のロースト 賀茂茄子添え
店でじっくりと2週間熟成をかけて、水分を抜いた岩中豚をフライパンとサラマンドルで焼き上げたもの。手前はロース芯で、奥には薄く切りつけた脂のある部位、ソースは豚の骨で取ったとろみのある豚骨ソース。
サクサクとした心地よい食感で、肉自体が甘くてジューシー。そこに旨味を凝縮した豚骨ソースがガツンときて、実に美味しい。特にロース芯よりも脂のある部位の方がより脂の甘味や旨味が濃くて、好みでした。「北島亭」でも豚料理は未食だったので、出逢えて嬉しかったです。


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スイカのジュース ライムのグラニテ
ブランドスイカの「ルナピエナ」を使ったジュース。かなり甘さのあるスイカなので、ライムのグラニテを加えて酸味を与えています。


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オーストリア産仔羊の岩塩包み焼き
「北島亭」のスペシャリテの1つである料理で、目の前で大石さんの解説付きで調理工程を見ながら食べられる素晴らしいひと時。
今回は仔羊では仔羊でもラムではなく、ラムとマトンとの中間に位置付けられるホゲットだそうで、部位は脂のない芯と羊の香りが確りと感じられる脂のついた部位の2種をバジルバターソースでいただきます。味わいは「北島亭」のそれと比較すると、より洗練された綺麗な羊という印象で、特に脂のない芯の部位は羊好きにとっては物足りなさを感じるくらいに綺麗な味わいです。しかしながら、脂がついた部位はこれこそ羊という味わいで、実に美味しい。


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バーミキュラで炊いた太刀魚のご飯
千葉県竹岡産の太刀魚を使ったフレンチ炊き込みご飯。仕上げにブイヤベースをかけて供されます。
相変わらずの旨味爆発な味わいで、太刀魚を崩しながら混ぜ込んだり、追スープをすることで更に美味しさは加速します。出来れば、通常〜大盛りサイズが確りと味わえるベストな量だと思います。


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14皿目の〆カレー
ここで供される〆のカレー。「北島亭」ではガルニの量で、「銀座大石」では〆ご飯でトドメです。しかしながら、このカレーは重たくなくて比較的に軽やかな仕上がりなので、ペロリと食べられるカレーです。


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ライチのババロア 桃のスープ
グラスの底にライチのババロア、上から桃のコンポートとスープが入っています。桃のスープはかなり濃密。


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八女茶のブリュレとマスカルポーネとクリームチーズのサンドイッチ
八女茶のブリュレが非常に美味しい。甘味は確りとありますが、しつこいようなものではなくて美味しい。出来るならば、バケツで食べたい。

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今回も圧巻のボリュームのあるコースでしたが、無事に食べ切りました。コース内容は定番料理も決まりつつも、旬の食材を使った料理やスペシャリテと呼ぶに相応しい料理が数多くあるので、いつ行っても飽きない美味しさがあります。一斉スタートということもあり、自分のペースでゆっくりと食べたい方には不向きだと思いますが、トップクラスのシェフの調理や会話などを楽しめるこの空間は実に楽しい。今回も美味しく楽しい時間をありがとうございました!次回は晩秋、秋の食材が私を待っています。

銀座 大石
東京都中央区銀座2-10-11 マロニエ通り銀座館 2F
03-6278-8183
フレンチ / 銀座一丁目駅東銀座駅銀座駅

夜総合点★★★★ 4.8



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nao.の最高のランチ「薫 HIROO」
- 2021/06/25(Fri) -
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皿から聞こえるのは食材の声、そして料理人の魂

2018年4月にオープンして受けていた3年分の予約を2021年3月に終えた広尾にある「長谷川稔」。長谷川稔さんは次なるステージへと進む為にお店には週2回ほどしか立たなくなり、「長谷川稔」の全てを受け継ぐスーシェフの次広 哲司さんが厨房に立たれるそうです。店名も「長谷川稔」ではなく、以前からお店の2階で不定期に営業されていた会員制の「薫 HIROO」を新しい店名として、2021年4月に再始動しました。去年の冬の時点で、こんなにも早くまたここに来れるとは微塵も思っていなかったので、嬉しいかぎりです。


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今回のおまかせメニュー


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金目鯛の鱗焼き サラダ仕立て
いきなり供されたのは、「長谷川稔」を代表するスペシャリテ。身と皮を別々に火入れして、更に炭火焼きしてトータル2〜3時間かけて焼いて生まれる金目鯛はパリパリとした鱗、しっとりとした身で悶絶の美味しさ。付け合わせはクレソン・トマト・茄子で味覚の五味を集約したようなひと皿に仕上げており、食べる毎に味わいが変わるよう。メインとしてもおかしくない料理ですが、実はサラダの位置付けらしく、何とも豪華なサラダです。


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鮑とホワイトアスパラガス
島根県産の鮑を塩と水だけで火入れして、ホワイトアスパラガスと鮑の出汁・梅山豚の豚骨スープで作ったソースを合わせ、上には香り高いあおさ海苔が盛られています。鮑はカトラリーを跳ね返すほどで、ムッチリとした歯応え。そして、鮑よりも琴線に触れたのはホワイトアスパラ。サクッとした心地よい歯切れの中、上品な甘味がジュワッと溢れ、ふわりと香りが鼻から抜けます。


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松坂豚と牡蠣
炭火焼きした松坂豚のバラ肉とロース肉を北海道厚岸産の牡蠣と合わせ、ソースはブールブランソース。美しい桃色に火入れされた豚肉は実にしっとりとしていて、咀嚼の度に旨味が蘇るようでジューシー。牡蠣はオイスターソースの代わりと仰っていたので、この料理はバターオイスターソースを分解・再構築したのかもしれません。旨味は濃厚ですが、レモンの酸味で爽やかなひと皿になっています。


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クエハタの冷製パスタ
クエハタは魚の出汁でしゃぶしゃぶして、パスタに蛤の出汁を合わせた冷製パスタ。上に盛られたキャビアの塩味と隠し味で忍ばせている柚子胡椒のピリリとした刺激が絶妙なアクセントになっていて、旨味の塊のようなパスタを飽きることなく食べれます。


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車海老フライ & ケチャップライス
熊本県産の車海老のフライとブランドジャガイモ「インカの目覚め」を使ったグラタンをホタテ入りのタルタルソースで。正直、驚くような大きさでもない中で、かなり「海老を食べてる!」という満足感があると思ったら、ただ揚げているのではなく、海老のビスクで火入れ?纏わせて?いるらしく、見た目が普通でも調理工程が(褒め言葉として、あえて言わせていただくと)変態な「長谷川稔」らしい料理です。
「コレは定食なので、ご飯がつきます」と供されたのは、ケチャップライス。見た目は?ですが、食べると海老の味わいとほんのりとトマトの酸味があり、確かにケチャップライス。


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インゲンと白インゲン
メインの前の箸休め。ソースは蛍烏賊だそうで、旨味だけを抽出したような感じ。柑橘系レモンの新品種「レモネード」の爽やかな甘味が味わいをグッと締めています。


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長谷川稔のすき焼き♡♡
石垣島の40ヶ月肥育した「きたうちプレミアムビーフ」のシャトーブリアンという超希少な食材をなんとすき焼き風に。
シャトーブリアンはまず脱水してから徐々に割下の味を肉に入れていき、2日間かけて仕上げているそうで、切るというよりは撫でる感じで肉汁一滴流れることなく切れます。ソースも「すき焼きには卵」ということで、カルボナーラのような鮮やかな黄色の濃厚なソースが皿を彩ります。見た目は大胆且つシンプルですが、裏ではとんでもない手間と時間をかけている「長谷川稔」の料理の特徴を確りと表現している料理だと思います。そして、何よりも美味しかった!


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河内晩柑
デザートは以前グループ店の「WAJO」にいらした室岡 春香さんが担当されるそうで、自ら料理の説明をして下さりました。構成は果汁とアーモンドを使ったブランマンジェ・皮と果汁のアイスパウダー・プチプチとした果肉・レモングラスの泡・エディブルフラワー。
河内晩柑を丸ごと使ったデザートで、爽やかな酸味とほのかな苦味が心地よく、アーモンドのコクと花の香りがふわりと鼻から抜けます。


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水カカオ
パティシエールの室岡 春香さんのスペシャリテで、水のように飲めるチョコレートがコンセプトのデザート。構成はカカオパルプピュレとカカオパウダーのチュイル・生カカオ豆のロースト・アマゾンカカオのジュレ・チョコレートのソルベと泡。
水のようにさらりとしているのにカカオの酸味や苦味や旨味を感じられる独創的で、とても衝撃的な味わいでした。


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小菓子
兵庫県芦屋に本店を構える紅茶専門店「Uf-fu」の『アッサム マンガラム茶園』と一緒に供されたのは、イチゴ(よつぼし)のマカロン・杉山ピーナッツ(遠州ナッツ)のタルト。ひと口サイズのものなのですが、コレが非常に美味しい!イチゴのマカロンはイチゴ本来の酸味や甘味や香りも活きており、さほど好きではないピーナッツもコクや香りなど、非常に好みの味わい。ひと口サイズというのが残念なほどです。

「長谷川稔」には去年2回行かせていただき「薫 HIROO」としては初体験だったのですが…確りと「長谷川稔イズム」を継承されている次広シェフの全力の熱意を皿から感じられました。次広シェフは徐々に自分の色も出していきたいと仰っており、長谷川シェフのスペシャリテである『金目鯛の鱗焼き サラダ仕立て』のような顔のある料理を期待しています。そして、パティシエールの室岡さんの創り出すデザートも独創的且つ斬新で美味しく、スペシャリテとして更にブラッシュアップさせていくという『水カカオ』も楽しみでなりません。実に最初から最後まで、ひと皿に込められた想いが熱い料理ばかりで、とても素晴らしい時間を過ごせました。「長谷川稔」と同様に予約困難ではありますが、また食べさせていただきたいです。36200

薫 HIROO
東京都港区南麻布4-5-66
03-6721-6980
イノベーティブ・フュージョン / 広尾駅

昼総合点★★★★ 4.8



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nao.の最高のランチ「銀座 大石 #5」
- 2021/04/15(Thu) -
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去年の10月の予約をキャンセルしてしまったので、それ以降の予約が全く取れないでいた銀座にあるフレンチレストランの新星「銀座 大石」。シェフは今も尚、日本のフレンチ業界を牽引している「北島亭」を16年間支えてこられた大石 義壱さん。2019年にオープンしたばかりとはいえ、既に予約困難となっている話題のお店です。

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今回はたまたま追加になった席を確保でき、絶妙なタイミングでの再訪となりました。絶妙というも、また食べたいと思っていたあの黒トリュフの料理を食べられるギリギリタイミングだったのです。


Menu du jour

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バター茶
胃を温めるバター茶。始まりはやはりコレ。


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和牛フィレステーキのタルタルとキャビアのグジュール
今回グジュールで挟んでいる構成は、ディル・燻製キャビア・卵黄・和牛フィレステーキのタルタル。定番のひと口で味わう幸せはキャビアの薫香が素晴らしく効いており、卵黄のコクがフィレステーキのタルタルとよく合います。


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生ウニのコンソメゼリー寄せ カリフラワーのムース
カリフラワームース・北海道浜中産の塩水海胆・増毛産牡丹海老・根室産帆立を淡いコンソメゼリーで彩る「北島亭」をオマージュする料理。魚介類の味を活かすような優しいコンソメゼリーの味わいはまるで和食のようですが、底のカリフラワームースと混ぜることで確りとフレンチになります。


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スマのフレンチ鮨
愛媛県産スマ・ワカモレ・ロックチャイブ・フレンチシャリ。
25年のバルサミコ酢とフレッシュのバルサミコ酢を使ったフレンチシャリに合わせるのは、全身トロの高級魚のスマ。ガツンとくるスマの脂が薫香とシャリの酸味ととてもよく合い、通う度に美味しくなっています。


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鼈コンソメ
パイで包まれた冬バージョンの鼈コンソメ。中には聖護院蕪・金時人参・黒トリュフ。
供されるとパイの甘い香りが辺りを包み込んだむので、胃を刺激されます。鶏と貝の旨味に加えて、2匹分の鼈をねじ込むよう丁寧に作られたコンソメはクリアな味わいながらも奥深くてどこまでも優しい。出来るなら、お風呂のように浸かりたいw


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銀座大石の八寸
春を感じるように桜で彩られたオードブルバリエ。今回は野菜とオマール海老のゼリー寄せ・仏ボルドー産ホワイトアスパラガス・スティックセニョール・マルブレ・出来立てパテアンクルート。ホワイトアスパラガスの太さにも驚くとこですが、白眉なのはパテアンクルートでしょうか。サクサク食感のパイで、中はジューシーという珍しいパテアンクルートで美味しい。


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フォワグラとせとかの最中
フォワグラ最中の第9弾は柑橘系のせとかを使ったもの。構成は金柑・フォワグラ・せとかジャム・グランマンジェ・セルフィーユ・チュイル。今までいただいたものは「なるほど、フォワグラと合うね」という感じだったですが…カカオニブのチュイルがある為か、どことなくオランジェのような味わいも感じられ、柑橘系の爽やかな香りも楽しめて心地よい。


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白子のフワトロ焼き
チーズを入れた衣はモサモサとする食感であまり好きではないですが、イタリアンパセリで苦味をトマトソースで酸味を与えた白子は、口の中で完成する絶妙な美味しさ。ナイフで切ると、中の白子がトロリと流れ出すのがとても印象的。


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甘鯛の松笠焼き
大和芋を使った白いソースはディルとトマトで爽やかにし、周りの茶色のソースは滑らかにしたスーフドポワソン。逆立つ鱗はパリパリとするに対して、身はムッチリモッチリのコントラストが素晴らしい。ソースのわりにボリュームのある大和芋ソースと旨味の塊のようなスープドポワソンソースが実に皿を舐めたくなるほどに美味しい。


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フォワグラと黒トリュフのパイ包み焼き(追加)♡♡
ギリギリ間に合ったフォワグラと黒トリュフのパイ包み焼き。1センチくらいの厚みのあるフォワグラを同じくらいの厚さの黒トリュフでサンドしてパイで包み焼き上げる料理で、同じ仕立てのパイ包みを提供しているお店は世界で4軒しかありません。ソースはバターを使わずにさらりと仕上げられた黒トリュフのペリグーソースで香り高い。口いっぱいに頬張ると、黒トリュフがゴリっとして一気に香りがぶわっと立ち込めます。なかなかこの量の黒トリュフをこの食感で食べられる機会はなく、年に一度の約束された美味です。


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♡♡
北京ダックなどに見られる「烤」という調理法で仕上げられた鳩。胸肉は左にあるキャラメルソース、脚はコリアンダー塩でいただきます。胸肉は冷めたり、火入れをしすぎるとレバーぽくなるそうですが、絶妙な仕立てでレバー感などは微塵もありません。脚は万人受けするようなジューシーさがあり、実に美味しい。


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すいかのジュース ライムのグラニテ
温室で作られた「ルナピエナ」という西瓜を使ったジュースで口直し。物凄く甘いので、ミントとライムのグラニテでモヒート仕立て。


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牛肉の盛り合わせ♡♡
今回はコロナフェアだそうで、いつもの飛騨牛のとび牛のランプに加えて黒毛のタンを盛り合わせたメインディッシュ。
表面はサクサク中心部は柔らかなタンは牛肉の出汁ソースで、ランプ肉は赤ワインソースでいただきます。初めていただくタンが実に美味しい。炭火で確りと焼き上げた後に藁で香りをつけており、その薫香がランプ肉との違いを確りと見せつけてくれます。


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バーミキュラで炊いた虎河豚ご飯
河豚の出汁で炊いたご飯に白子をムニエルにして混ぜ込み、半身はてっさにして生っぽさと炙って火入れした食感の2つを楽しめ、もう半身は唐揚げにして盛り付けられ、更にその上から出汁をかけて、酢橘で香りを乗せたご飯。
まさに虎河豚そのもののようなご飯で、実に美味しい。そろそろ満腹感も感じつつも、ついつい食べてしまう魔性の〆ご飯です。


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「銀座大石」13皿目のカレー
バターや粉を使わずに玉葱・人参だけでとろみを出した優しい味わいの〆カレー。


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あまおうのミルフィーユ
「あまおう」を使ったクリームとカスタードクリームをサンドしたミルフィーユと「あまおう」をくり抜いて、その中にマールのシャーベットを詰めたもの。

約3時間にわたる料理はコースというよりか、寧ろ大石シェフによるショーを五感全てで体感するショーのようで実に楽しくて、何よりも美味しい。レストランにおいて、キッチンとダイニングは別次元のものと思っていました。どんなにキッチンがトラブルや時間に追われていようとも、ダイニングではそんな苦労などは微塵も感じさせないようなものと。しかしながら、最近多くなってきたシェフズカウンターのあるレストランは実に楽しい。包丁捌きや調理や盛り付けは勿論のこと、シェフに質問や感想を直に伝えられたり、シェフの熱を肌で感じられるようで実に素晴らしいと思います。

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今回はギリギリでしたが、パイ包みを食べられて良かったです。感動をありがとうございました!44200

銀座 大石
東京都中央区銀座2-10-11 マロニエ通り銀座館 2F
03-6278-8183
フレンチ / 銀座一丁目駅東銀座駅銀座駅

夜総合点★★★★ 4.8



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nao.の最高のランチ「COTE D'OR #7」
- 2021/02/20(Sat) -
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昔はさほど興味がなかった食材の黒トリュフですが、この時期に食べたい料理があります。そのうちの1つを求めてやってきたのは三田にある「COTE D'OR」です。オーナーシェフは今も尚、フランス料理界を牽引する巨匠の1人である斉須 政雄さん

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「COTE D'OR」には今どき珍しく公式HPがなく、メニューも当日お店に行かないと分からない。そんなもどかしさもまたお店に足を運んでしまう理由なのかもしれません。今回はランチコースで食べてみたかった料理があったので、ランチコースにアラカルトからプラスαという感じでオーダーしました。

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今回のメニュー

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アミューズ
桜エビとグリュエールチーズのトースト。定番のアミューズですが、その圧倒的な香りがいつも素晴らしい。


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小玉葱のタルト
斉須シェフがランブロワジー時代から作ってらっしゃるというブリオッシュ生地に小玉葱とマッシュルームのデュクセルが盛られたタルト。想像以上の大きさで、小玉葱はまるでスイーツのような甘味を引き出されています。スポンジのようにソースと玉葱の旨味を吸ったブリオッシュ生地は実に美味しく、付け合わせのセルバチコの苦味と酸味で口の中をリセット出来て、いつまでも美味しく食べれます。


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ヴォーグリューズ産黒トリュフのかき卵(追加)♡
今回の目的料理であるこの季節のスペシャリテです。供されただけで、身体を包み込むような黒トリュフの蠱惑的な香りが立ち込めます。赤ワインソースのコクの中で、卵の甘味と旨味、黒トリュフの香りの三重奏が口の中で余韻長く響き合います。私の中で最高の卵料理と言っても過言ではありません。


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エゾ鹿のロースト
何とも妖艶なロゼ色したエゾ鹿は、カトラリーが触れるだけでわかるような柔らかさ。咀嚼するとサクッとした歯応えの中で旨味がジュワッと溢れ、鼻から抜ける鹿肉の香りも素晴らしい。添えてあるサツマイモのピューレを付けて食べると、甘味がブーストされて更に美味しい。


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イチゴのスープ 赤ワイン風味(追加)♡
スープと言う表現が正しいのでしょうか?いつもこの料理をいただくと思います。一見コンフィチュールのようですが全くの別物で、イチゴの酸味や甘味が100%引き出されたかのような深い味わいです。


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ショコラマルキーズ
焼き立ての濃厚なガトーショコラにカカオニブが乗せられたデセール。ただ甘いだけでなく、苦味も感じられるオトナの味わい。

やはり斉須シェフの料理は食べたい食材を確りと食べられる。そんな感じがします。基本的にアラカルトなので迷う時間の楽しみもあり、どれを選んだとしても間違いない美味しさがありますが、食べ終えて「やっばりあの料理も食べたかったな」という心残りも感じるほどに魅力溢れる料理たち。次回は春〜夏頃でしょうか。季節の料理に出逢えるのが、今から楽しみです。

COTE D'OR
東京都港区三田5-2-18 三田ハウス 1F
03-3455-5145
フレンチ / 白金高輪駅三田駅田町駅

昼総合点★★★★ 4.9



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nao.の最高のランチ「La Clairirere #12」
- 2021/01/05(Tue) -
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今年は全くジビエを食べていない!それでもこれだけは食べておかなければと思い、早いうちから予約していたのが白金高輪にあるフレンチレストラン「La Clairiere」です。コロナ禍の中でテイクアウェイやインスタライブなどの映像配信を通して感じられるオーナーシェフの柴田 秀之さんの熱意と誠実さが心響く素敵なお店です。

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今回の目的食材は、年内でしか食べることができない柴田シェフが惚れ込む『新潟県燕三条産のコルヴェール』です。更にはコロナ禍でなくなってしまった4月に予定していた『4周年アニバーサリーコース』も兼ねるとなれば、私にとって必食となるのは言うまでもありません。


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アミューズブーシュ
ブータンノアールのミニバーガー、焼き栗と削った栗を飾ったパテ・ド・カンパーニュ、ペリゴール産黒トリュフで挟んだフォワグラのテリーヌ。
白眉なのは、やはりフォワグラのテリーヌ。口溶けの良さに酔いしれながら感じる黒トリュフの香りが素晴らしい。


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ウニのかき卵
トピナンブール(菊芋)・ピエドムートン(カノシタ茸蒲焼を底に入れて、ウニを混ぜたかき卵・生ウニ・オシェトラキャビア。ソースは赤ワインソース。添えてあるのは、ジャガイモのフリット。茹でて冷凍したものを揚げているそうで、食感が面白い。そのままでもかき卵に付けても美味しい。
濃厚なウニの味わいが優しい卵のコクに包まれる中で、トピナンブールとピエドムートンの異なる食感が映えます。


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真牡蠣のコトリアード 黒トリュフ風味
ハーブとトリュフを纏わせた北海道仙鳳趾産の真牡蠣を使ったブルターニュ地方のクリーム煮をイメージした料理。ソースは味わいも濃度も濃いながらも、この仙鳳趾産の真牡蠣が負けておらずに確りとカキのミルキーな味わいと余韻を楽しめます。素晴らしい美味しさ♡


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イワシのクレピネット
サクサクのパートブリックで巻いたイワシのクレピネット。口の中でサクッとした食感を奏でると広がるのは、ジャガイモの甘味とイワシの旨味。酸味のあるサラダメランジェとバルサミコとシェリービネガーのソースが更に味わいの輪郭をハッキリさせています。


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白子 カブ名人 鴨コンソメ
トリュフの上には確りと焼きあげた白子に福島県須賀川産のカブを合わせたものに、目の前でコンソメを注いで仕上げられます。コンソメの熱でトリュフが香り立ち、瑞々しいカブは甘味と仄かなほろ苦さがあり、白子の甘味ともよく合います。注がれるコンソメも激旨で、時間と共に食材の旨味が溶け込み、更に美味しさを加速させます。


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猪のロワイヤルと和栗のニョッキ
鏡面のように輝くソースに共にあるのは、島根県産の猪を使ったロワイヤル。上にはフォワグラのポワレとメダル状の黒トリュフ、添えてあるのは和栗のニョッキ。
トランペット茸のピューレを加えたというソースが実に美味しい中で、咀嚼していくと猪の旨味と甘味が確りと表れます。少量ながらも、食べた!という満足感が得られ、濃厚濃密な味わいの余韻に浸れます。


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シマフグのムニエル グルノーブル風
ナイフが入らないほどにムチムチな山口県萩産のシマフグが実に美味しい。味わいは淡白と思っていたフグですが、旨味の溢れ方が凄い。ソースはバターのパンチがグッときて、フレンチを食べていると実感が湧いてきます。ただ濃厚な味わいだけでなく、レモンの酸味と赤からし水菜のアクセントで飽きることなくいただけます。


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新潟県燕三条産 コルヴェールの四重奏♡♡


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胸肉のローストとモモ肉のグリエ ペドロヒメネスの黒米添え
分厚い胸肉ともも肉のグリエをシンプルなジュで。添えてあるのはシェリーで炊き上げた黒米と葱。イメージは鴨南蛮という料理です。最高!胸肉は舌に吸い付くような滑らかさがあり、咀嚼すると旨味や甘味が溢れ、ふわっと血の香りもする素晴らしい味わい。グリエされたもも肉は力強い旨味があり、ふわりとする香ばしさが心地よい。


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胸肉のソースサルミ
この皿はスライスの仕方を選べるそうで、今回は代表的なエマンセという薄切りにしていただき、たっぷりのソースサルミを味わいます。サルミは香りも素晴らしく、濃厚でありながらも軽やかな印象。旨味だけを抽出したような感じでしょうか。あまり得意ではないのですが、実に美味しい。

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手羽元と内臓の藁焼き
ソースは黒胡椒を使ったポワブラード。コレも美味しい♡咀嚼すると、力強い旨味が溢れて、生命を感じられる味わい。


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鴨ガラのコンソメ ササミと黒トリュフ
中には黒トリュフも入っており、コンソメの熱で香り立つ中で染み染みと美味しい。


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モンドール 里芋 黒トリュフ
今回のひと口チーズは、モンドール。トロトロのモンドールに下には里芋・玉葱・ベーコンがあり、黒トリュフが飾ります。ひと口ながらも、ミルキーなコクが実に美味しい。


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鹿児島 喜界島の胡麻油
トンカ豆の香りを付けた泡の中にあるプリンとヴァニラアイス、そして喜界島の胡麻油を使ったというアヴァンデセール。フレンチに胡麻油?とも思いましたが、実に面白い。しかも最後に感じるのではなく、中間に胡麻油の存在を感じられます。


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刹那なモンブラン
プティフールはチョコレートと栗のアイスの上に栗の鬼皮で香りを纏わせたメレンゲ、仕上げに液体窒素で凍らせたシャンパンをかけられるレストランにしかできないモンブラン。
栗というよりかは、オレンジのアクセントが実に印象的なデセール。焼き栗の香りとシャンパンの味わいがフランスの冬に誘います。


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ミニャルディーズ
洋梨と紅茶のゼリー・フランボワーズとチョコレートのマカロン・カヌレ・フロランタン。

やはり『燕三条産のコルヴェール』がジュ・サルミを含めて抜群に美味しかったです。冬らしい濃厚な味わいの中で、時間差でトリュフの香りや旨味がグッとくる料理が多く、皿の細部にまで宿るような柴田シェフの熱が感じられて、実に素晴らしいひと時を過ごせました。

柴田シェフ、根本さん。今回もありがとうございました!29040

La Clairirere
東京都港区白金3-14-10 ベルパラーゾシロカネ 1F
03-5422-6606
フレンチ / 白金高輪駅白金台駅広尾駅

夜総合点★★★★ 4.9



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nao.の最高のランチ「長谷川稔 #2」
- 2020/12/24(Thu) -
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素材が奏でるオーケストラ

基本的に行っているレストランの99%は自力で予約しています。自分でもたまに「なんで予約できたのだろう?」と不思議に思うことがあります。そんなレストランの一つが広尾にある「長谷川稔」です。

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2018年4月にオープンして、今では「薫HIROO」「broc 長谷川稔Lab」「隼(Toshi)」「串揚げpyon 長谷川稔Lab」など幅広く、様々なジャンルで展開しています。しかしながら私が行ったことがあるのは、この一番難攻不落の「長谷川 稔」のみという面白い状況で、今回で2回目になります。料理のジャンルは、フレンチでもなくイタリアンでもない。所謂、イノベーティブフィージョンという名の「長谷川稔」という料理。皿の上には脇役の食材などは微塵もなく、一つ一つの食材がまるでオーケストラのように料理を完成させている。私はそんなイメージがあります。

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今回のメニュー

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蟹の茶碗蒸し
埼玉県深谷のブランド卵(紅玉?)、京都府産松葉蟹、愛媛県祖父江産の銀杏、ブランド鶏の出汁、深谷葱。
供されると、蟹の香りがふわりと立ち込めて実に官能的。優しくコクのある卵がたっぷりと入っている蟹の旨味を押し上げているよう。中に入っている大粒の銀杏がプチっと弾けてモチッとする食感が印象的です。


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クロカジキと蝦夷鹿
熟成させたクロカジキは生のものと藁焼きして軽く火を入れた2種があり、薫香を纏わせてから54.5℃で30分火入れした蝦夷鹿を巻くように盛り付けられており、100℃で1時間ローストしたトマト・タプナードを乗せた茄子のオーブン焼き・ハーブが彩ります。白いシーザーソースと25年熟成のバルサミコソースの2種でいただきます。
このひと皿で味覚の五味を表しており、食べる度に違った味わいの表情を感じられ、実に面白い。


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長谷川稔流 すき焼き
お皿にあるのは分厚く存在感ある神戸牛ランプ・椎茸・牛蒡・ご飯。そして別皿には割下・海胆・温度玉子・季節柄で白トリュフも削られたソース。
大胆に再構築された長谷川稔流のすき焼きは、まさに香りと味わいで脳が震える美味しさ。そのままでも勿論美味しいですが、ソースにつけたり混ぜたりすることで美味しさが加速するかのようです。別皿で供された鰹出汁と赤酢のジュレを合間に食べると瞬時に口の中がリセットされるので、ボリューミーで味わいの濃い料理でもペロリと食べることができます。


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白子の冷製パスタ♡♡
粒の大きな北海道根室産の白子は59.5度で火入れをした後、同じ温度の白出汁で味を入れて、パスタは神経締めした鱧の出汁と共に酢橘と柚子胡椒で和えてあります。
冬の時期の「長谷川稔」のスペシャリテ。コレが食べたくて、この時期に予約を入れたと言っても過言ではありません。パスタだけだと柚子胡椒のピリリとした刺激が走り、そこに粒のまま白子を一緒に食べると甘味と旨味が柚子胡椒の包み込んで、爆発的な美味しさになります。料理としての華もあり、美味しさもある、まさにスペシャリテです。


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金目鯛の鱗焼き
鱗立つ金目鯛に添えてあるのは、福島県産の舞茸の天麩羅・ベルーガキャビア・蕪・鯛の出汁。
蒸して休ませる作業を2時間以上、皮目を焼き、仕上げに炭火焼きという3度の火入れを3時間かけて施した金目鯛は、通年を通して提供しているというスペシャリテ。前回は『サラダ仕立て』でしたが、今回のはまさに香りの饗宴。想像以上に皮目がパリパリとした金目鯛は口にすると、その皮目から香ばしい香りがぶわっと広がり、舞茸の天麩羅は山の香りを閉じ込めたようで、ソースとして使っている鯛の出汁も旨味が確りとしていて美味しい。


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豚と牡蠣
松坂豚ロースとバラ肉、北海道厚岸産のブランド牡蠣「カキえもん」の酒蒸しを白胡麻と黒胡麻ソース。
ロースは低温で火入れされているようで、しっとりとしながらもジューシー。一方バラ肉は炭火で確りとカリカリ。牡蠣をオイスターソースとして使うという大胆さが実に素晴らしい。2種の胡麻の豊かなコクの中で、豚×牡蠣の旨味が累乗して美味しい♡


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いくらのリゾット
福井県のブランド米「いちほまれ」を蛤の出汁で固めに炊き、生姜で香りを立てたもの。味噌漬けにしてから出汁で伸ばしたいくらが別皿で添えられます。更にコース内の油分と水分のバランスを考えて、辛子蓮根のカツレツ・茗荷のピクルスも供されました。
ご飯だけでも十分に旨味が強くて、実に美味しい。いくらは一瞬だけ薄皮の抵抗がありつつも弾けると甘味と旨味がジュワっと広がります。旨味が累進するこのリゾットが不味いわけがありません。


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柿とモッツアレラ
福井県会津産のみしらぬ柿・千葉県木更津産のモッツアレラ・神戸牛のモモの生ハム。
口直しと言っても侮れない美味しさ。


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フィレ肉とポルチーニ♡♡
フィレ肉は水沢牛A4のもので、ソースはマルサラ酒・フォンドヴォー・ポルチーニ。付け合わせは海老芋のグラタン。
驚愕の美味しさ!コースを振り返って見て、どれがメインだか分からないほどでしたが、やはり圧巻の存在感と美味しさです。低温調理されたフィレ肉は切るというよりは撫でるという感じの柔らかさで、香りの塊のような粘度のあるソースが実に美味しい。海老芋のグラタンも新たな海老芋の美味しさを発見できた美味しさでした。


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ルレクチェとヨーグルト
官能的なルレクチェの香りが実に濃厚でありながらも爽やかな風が駆け抜けるよう。


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2018年アッサムティー
兵庫県芦屋にある「Uf-fu」のもので、マンガラム茶園のアッサムティー。


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栗のティラミス
新潟県産の栗を使ったティラミス。「ティラミスって、こんなにも美味しかったっけ?」と思わせるほどに美味しい♡ 幸せになれるデザートです。

2回目となる「長谷川稔」でしたが、前回と同様にどれがメイン料理なのか分からなくなるほどに最初からフルスロットルな料理ばかりで凄かったです。大地と海が皿の上で融合するような料理の数々は香りから素晴らしく、舌で味わう前に目と鼻で堪能でき、ひと口食べれば別世界に誘われるような官能的なひと時を過ごせました。
2021年4月以降の予約は全く白紙だそうで、今後SNSなどで告知があるそう。出来ることならば、また逢いたいです。その日を楽しみにしています。37750

長谷川稔
東京都港区南麻布4-5-66
03-6712-7762
イノベーティブ・フュージョン / 広尾駅

昼総合点★★★★ 4.8



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nao.の最高のランチ「La Clairirere #11」
- 2020/11/12(Thu) -
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秋の香り、秋の祝福

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ジビエも解禁となり、そろそろ食材も面白くなってきた中でやってきたのは白金高輪にある「La Clairirere」。オーナーシェフの柴田 秀之さんの料理に対する真摯な姿勢や来店する度にまるでオートクチュールのような仕立てになる料理が美味しく、通わせていただいてるお店の1つです。


Menu Bénédiction -祝福-

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ブリ ローリエ
供された瞬間に香る芽吹くローリエの新芽とオリーブオイルの青い香りがとても印象的。その香りの中でマリネされた北海道産の鰤の旨味が迸ります。素晴らしいスターター。


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カキのムニエル
北海道仙鳳趾産のカキに粉をうってムニエルにしたもの。下にはワイルドライスを使ったカキのバターライスがあり、上にはオカヒジキとウイキョウのサラダが添えてあります。ソースは牛の出汁のジュドブッフ。
何という素晴らしい美味しさ。ミルキーな仙鳳趾産のカキの旨味と甘味が口いっぱいに広がり、コクのある牛の出汁が更に旨味を累乗させているかのよう。今回のこのカキはミネラル分が強く、確りと火を入れた方が良いということで、この料理にしたそうで、この時期の定番料理の『51℃』よりもずっと好み。


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フォアドヴォー ベアルネーズ
仔牛レバーのソテー。添えてあるのはトマト・金時草・マイクロハーブ・エスドラゴンパウダー。ソースは卵黄と白ワインを使ったベアルネーズソース。
供されると、まずはエスドラゴンの甘く青い香りが鼻を擽ります。そして口にすると、ソースやトマトなどの酸味と金時草のほろ苦さが駆け抜けていき、最後には舌に絡みつくような濃厚なレバーの旨味と甘味が広がります。


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ハモ 松茸 コンソメ
兵庫県淡路島産の鱧を骨切りした後に柔らかく火入れし、下には針松茸・ムカゴを敷き、上にはマデラ酒で煮詰めた牛蒡・コンソメで焚いた松茸・花穂紫蘇が彩ります。この料理を作る際にフレンチらしく生クリームとバターを使うことを決めていたそうで、ソースはコンソメとクリームに松茸の香りをつけたもの。
柴田シェフがこの料理を完成するまでに9年かかったという傑作。ハモや松茸、フレンチでは使わなくてもいい日本ならではの食材を見事にフレンチへと昇華させています。繊細な松茸の香りと食感がハモのとろけるような身に絶妙に寄り添っていて、実に美味しい♡出逢えて良かったと思える料理です。


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スッポンのヴォロヴァン
『スッポン』というリクエスト食材を2年越しに叶えていただきました。スッポン・リードヴォー・シャントレルを入れたヴォロヴァンです。
素晴らしい美味しさ!濃密なマデラ酒ソースは香り高く、舌に吸い付くようなスッポンの旨味とリードヴォーのコクがこのソースで更に累乗するような美味しさになります。柴田シェフ、ありがとうございました!また是非とも、メインとしてでも食べたいです。


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甘鯛 デュグレレ
かなり肉厚な甘鯛をブレゼにした料理。そこにデュグレレソースというクラシックなソースが合わさることで、まさにフレンチを食べているといった感じになります。
デュグレレソースの旨味がとろけるような甘鯛に合わさることで、全体的な旨味が何倍にも高まるようになり、絶品と思える料理。


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山口県萩より 黒鮑の岩塩包み
まさか、また出逢えるとは!山口県萩産の鮑を身が縮まないように昆布で包み、その上から岩塩を加えたメレンゲで覆って焼き上げたもの。仕上げに海藻バターのボルディエバターで温めるようにして供されます。
鮑の肝ソースがまるで鏡のように美しい緑色に煌めき、ムッチリとした鮑は実に香りもあって美味しい。端にある生胡椒をつけると、また味が締まって味の輪郭がハッキリとします。


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牛タンのふた皿
まさか、メインで昔にお願いしていた『牛タン』というリクエスト食材に出逢えるとは!ふた皿から成るメインだそうで、まず供されたのは『タン元のグリエ』。タンの中でも一番柔らかい部位を超シンプルな仕立てなして下さったのは、きっと私の好みを熟知されているから。タン元の旨味の中で、添えてある酸味の強いサラダメランジェが良い仕事をして、食べる度に口の中をリセットできます。
そして、メイン中のメインとも言える『牛タンの赤ワイン煮』。添えてあるのはセップ茸・小玉葱・根セロリのピューレ。コレも素晴らしい美味しさ♡極濃密な赤ワインソースの香りが食べる度に心地よく鼻から抜け、まるで自分の舌と同化するかのような牛タンの口溶けが凄い。セップ茸もとろけるような傘の部位とジューシーな軸の部位のコントラストが楽しめて、素晴らしい。柴田シェフに感謝しかありません。


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モンドール
今回のチーズ料理は、モンドール。トロトロの部分はラビオリにして、固い表皮はソースにして、上から白トリュフを削っています。濃厚で蠱惑的香りに包まれるようなチーズ料理で、ひと口毎に溜息が漏れる美味しさ。


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ホオズキ
食用の黄色ホオズキの甘味の中で、ライムとレモンの一陣の爽やかな風が吹き抜けていくかのような味わい。


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モンブラン
下からチョコレート・栗のパルフェ・栗のクリーム・鬼皮の香りをつけたメレンゲ。仕上げに上からシャンパンを液体窒素で凍らせたグラニテを目の前でかけられます。
モンブランの山の雪をイメージしたというこのデセールは美しくもあり、美味しい。栗の甘味というか、香りを活かしているモンブランだと思います。


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ミニャルディーズ
今回は次の予定があることを察してくれたのか、お土産という形でいただきました。ありがとうございます。

今回のコースでは特に香りが印象的でした。早秋のローリエの青い香りから始まり、日本の秋を代表する松茸の香り、そして秋の深まりを感じられる栗の香りへと誘われるコース構成は、まさに秋そのもの。またリクエスト食材だったあまり使わない『スッポン』や『牛タン』を確りと作り上げて下さり、ありがとうございました。最高に美味しく、また是非とも食べたい料理です。

今回は来店前からバタバタとしてしまい、申し訳ありませんでした。しかしながら、食べることができて幸せでした。ありがとうございました!また次回も宜しくお願いします。38000

La Clairirere
東京都港区白金3-14-10 ベルパラーゾシロカネ 1F
03-5422-6606
フレンチ / 白金高輪駅白金台駅広尾駅

夜総合点★★★★ 4.9



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nao.の最高のランチ「COTE D'OR #6」
- 2020/10/20(Tue) -
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前回の訪問時はコロナ禍の影響を強く受けていて食材が思うように集まらないので、コースのみの提供だった三田にある「COTE D'OR」で、ランチ。以前からランチコースは存在していましたが、前菜は決まっていてメインは魚か肉を選ぶだけだったのですが、今回は前菜もメインも数種から選べるプリフィックススタイルに変わって、更に楽しさが止まりません。


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Menu du jour


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赤ピーマンのムース
この時期のシグネチャーメニューが、なんとアミューズに組み込まれていました。裏漉しした赤ピーマンにクレーム・シャンティとゼラチンでムースにしているそうで、赤ピーマンらしさはあまり感じられなくとも滑らかでコクもあり、艶やか。目が覚めるようなトマトソースの酸味のアクセントが料理を引き締めています。


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冷製季節の野菜の蒸し煮 コリアンダーと共に
前回と同様にまたこのシグネチャーメニューもプリフィックスメニューから選ぶことができました。コリアンダーを纏った野菜たちは、確りとそれぞれの食感や旨味を残して奏でる、まるでオーケストラのような料理。


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山口県産ホウボウのカリカリ焼き マスタードソース
ふわっとした身にカリカリとした皮目、さすがの火入れです。ソースは粒マスタードベースみたいで、コクのあるちょっとした酸味がホウボウの旨味を際立たせています。添えてあるブロッコリーでさえもバターの味わいが確りとして美味しい。


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仏ブレス産鳩のロースト 蒸しキャベツ添え
追加。鳩のシルキーな舌触りに咀嚼するごとに溢れる旨味、そして食べ終えると鼻から抜ける香りが素晴らしい。ハツや砂肝などの内臓も添えてあり、量が多いので単調とならずに小気味良い食感が楽しめます。下に敷かれている蒸しキャベツが鳩の旨味を存分に吸収していて、実にコレも美味しい。


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柑橘茶に泳ぐ白桃
メニューを見た瞬間から食べたい!と思ったので、デフォルトコースのものから差し替えていただきました。まさにメニュー名通りで、白桃が泳いでいます。甘酸っぱさはパッションフルーツかな?白桃の甘味を加速させてます。

たまりませんね。料理は王道なクラシックフレンチ、メニューを見て選ぶ楽しめもあり、堅苦しいないゆったりとした雰囲気、私のすきな要素が全て詰まっているようなステキなレストラン。季節を変えて、また伺いたいです。15850

COTE D'OR
東京都港区三田5-2-18 三田ハウス 1F
03-3455-5145
フレンチ / 白金高輪駅三田駅田町駅

昼総合点★★★★ 4.9



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